マレーシア版Galaxy S23 FE(SM-S711B/DS)の通話・4G・5G利用可否を検証

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東南アジア向けのGalaxy S23 FEを入手したので、実機で動作の検証を行いました。

注意事項

基本的にSIMカード(シングルSIM)で動作の検証を行っています。eSIMについても同様の挙動になる可能性が高いものの、実際に検証しているわけではないため、あくまで参考程度に留めておいてください。
5G通信は全てNSAでの検証となります。5G SAについては検証していません。
今後のソフトウェアアップデートで挙動が変化する可能性があります。
2024年1月末をもって日本(個人利用)で3Gが利用不可となるため、全て4G以降の検証とします。
本機種は技適未確認のため、日本在住の方に利用を推奨するものではありません。

今回検証に使用したGalaxy S23 FEはマレーシア版ですが、同じ型番(SM-S711B)、特に東南アジア向けのものであれば、利用可否は概ね共通だと推測されます。

逆に型番が異なれば挙動は大きく異なる見込みです。

対応バンドについてはこちらの記事を参考にしてください。

4G/LTE	700MHz帯	800MHz帯	900MHz帯	1.5GHz帯	1.7GHz帯	2GHz帯	2.5GHz帯	3.4GHz- 3.5GHz帯
docomo	B28	B19/B26	–	B21	B3	B1	–	B42
au	B28	B18/B26	–	B11	B3	B1	B41	B42
Softbank	B28	–	B8	B11	B3	B1	B41	B42
Rakuten	–	B18/B26	–	–	B3	–	–	–

スクロールできます

5G/NR	700MHz帯	1.7GHz帯	2GHz帯	2.3GHz帯	2.5GHz帯	3.4GHz- 3.5GHz帯	3.7GHz帯	4.5GHz帯	28GHz帯
docomo	n28	–	(n1)	–	–	n78	n78	n79	n257
au	n28	(n3)	–	(n40)	n41	n78	n78,n77	–	n257
Softbank	n28	n3	–	–	–	n77	n77	–	n257
Rakuten	–	(n3)	–	–	–	–	n77	–	n257

スクロールできます

今回検証に使用する端末はマレーシア向けのGalaxy S23 FEなので、B26に対応しているモデルです。

日本では大半の通信事業者が必須となるため、このバンド(B18・B19を含む)が対応しているかどうかはかなり重要です。

主力4Gバンドである800MHz帯(B26)に関しては、街中の検証では確認することができませんでした。

ドコモの制御が影響している可能性があるため、郊外や電波の弱い場所で改めて検証を行う予定です。

現時点でB26が使えるかどうかは肯定も否定もできませんが、心配であればドコモ以外の回線を使用したほうが良いでしょう。

なお5Gはいずれにしてもn79非対応のため、特に東名阪でエリアに支障が出る見込みです。

※n78は3.7GHz帯のみ確認しています。

au回線に関しては4G・5Gともに主力バンドで利用できたため、基本的にエリア面で支障はなさそうです。

n78では3.7GHz帯、3.5GHz帯(40MHz幅)を確認しています。

ソフトバンク回線もau回線と同じく、特に支障なく利用できそうです。

5Gはn3を確認していないものの、もし利用できなかったとしてもn28・n77に対応しているため、エリアにほとんど影響はないとみられます。

n77では3.4GHz帯、3.7GHz帯を確認しています。

楽天モバイルの4Gは自社回線・パートナー回線共に概ね支障なく利用できそうですが、何度か検証しても5G通信は利用できませんでした。

なお以前発生していた5Gエリアに入ると通信が途絶えて圏外になる事象とは異なり、同エリア内でも4G通信で引き続き利用が可能です。

	docomo	au	Softbank	Rakuten
4G	△？	○	○	○
5G	△	◯	○	✕
VoLTE	○	○	○	○
Rakuten Link	–	–	–	○

最適化されていないため無理もないですが、楽天モバイルの5Gに関しては互換性の問題なのか使用できませんでした。

またNRキャリアアグリゲーションは使用できず、通信速度は4G・5Gともにミドルクラス級となります。

以上まとめると、au回線とソフトバンク回線どちらかでの利用がオススメです。