Galaxy S23シリーズに搭載されるSnapdragon 8 Gen 2はサムスンが製造か

Snapdragon 8 Gen 2のイメージ画像 Android

Qualcommより11月に正式発表が行われたSnapdragon 8 Gen 2。

Galaxy S23シリーズ(仮称)ではこのバリエーションモデルとみられるオーバークロック版が搭載される見込みですが、このプロセッサに関してはサムスンファウンドリで製造される説が浮上しています。

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“特別モデル”は製造元も異なる?

先日発表された最大周波数3.19GHzのSnapdragon 8 Gen 2(SM8550-AB)は、TSMCの4nm(N4もしくはN4P)で製造されると言われています。

しかしRGcloudS氏によると、最大周波数3.36GHzのSnapdragon 8 Gen 2に近い未発表プロセッサ(SM8550-AC)はサムスンの4nmプロセスで製造するのではないかとのこと。要するに、SM8550-ABとSM-8550-ACでは製造元が異なるということになります。

iPhone 6sなどに搭載されたApple A9プロセッサで起きた「チップゲート騒動」のように、このプロセッサ間で電力効率やパフォーマンスの差異が問題視される可能性があります。ただしどちらが優れているか、それともほとんど差異がないかについては実機が出るまで分かりません。

なお、Galaxy S23シリーズに搭載される見込みのプロセッサはSM8550-ACとみられます。

改良した製造プロセスの採用に期待

サムスンが製造していた4nmプロセスは供給に支障が出るほど低い歩留まりが問題視されていました。また電力効率もTSMCの4nmプロセスと比較して劣っていると指摘されがちで、マニアからの評判も良くありません。

しかしサムスンもこれを問題視しており、製造を改良する動きが以前より報道されています。4nmプロセスでも既に改良を行っているとされ、この改良された4nmプロセスはExynos 2300やGoogle Tensor G3(いずれも仮称)で採用される見込みです。

Snapdragon 8 Gen 2のオーバークロック版(SM8550-AC)がどのプロセスを採用するかは不明ですが、上記の「改良された4nmプロセス」が採用されても不思議ではありません。歩留まりが(悪い意味で)驚愕の35%と言われたSnapdragon 8 Gen 1と比べて、電力効率の向上や歩留まりの改善に期待したいところです。


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※プロセスノードに関する追記

参考元であるPhoneArenaの記事ではSM8550-ABの製造をSamsung 4LPE(Exynos 2200で採用されたプロセスノード)、SM8550-ACの製造をTSMC N4P(Dimensity 9200が採用)であると記載しています。またこの情報元となっているツイートも解釈が難しく、筆者の英語力では正しい表現で翻訳する自信がありません(元投稿が誤字である可能性もありますが、以上のことから本文ではこれについて詳しく言及していません)。

しかしこれでは通常版のSnapdragon 8 Gen 2(SM8550-AB)がサムスンの製造になってしまうこと、そもそもSM8550-ABすらTSMC N4Pを採用している確固たる証拠がないこと、加えてアプリケーションプロセッサに関して信頼できるソースであるReaMEIZUではSnapdragon 8+ Gen 1、Dimensity 9000などの採用例があるTSMC N4と記載していることから、本記事では両方の製造プロセスを記載しています。

筆者はTSMCのロードマップに関する郭明錤氏の過去の発言や、Samsung 4LPEにおける歩留まりの低さから、SM8550-ABではSnapdragon 8+ Gen 1と同じTSMC N4、SM8550-ACは改良されたSamsung 4LPE(4LPEP/現4LPP)で製造されるのではないかと考えています。


画像:Qualcomm

参考

Samsung Foundry will make the overclocked Snapdragon chip for the Galaxy S23 line – PhoneArena

QualcommがSnapdragon 8 Gen 2を発表、電力効率を追求しつつもCPU性能は35%、GPU性能は25%も向上 – ReaMEIZU

Samsung 4nmに関する最新の動向、4LPEを改善した4LPEPを準備 – ReaMEIZU

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