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遂に日本でもGalaxy S21シリーズが発売され、S21 Ultraは4月時点ではドコモ専売ということになりました。
筆者は既に2月上旬から一足早く香港版を使用していますので、Note20 Ultraと比較しつつ、約3ヵ月のより深堀りした長期レビューを行いたいと思います。
なお、以前投稿したモバイルデータの動作確認・ベンチマークの検証や実機写真を含めたファーストインプレッションはこちらをご覧ください。
スペックをおさらい
まずは主なスペックをおさらいしたいと思います。
WiFi | IEEE 802.11 a/b/g/n/ac/ax 2.4G/5GHz |
Bluetooth | 5.2 |
その他 | NFC/GPS(国内版はFeliCa対応) |
ディスプレイ | 6.8インチ Dynamic AMOLED 2X |
リフレッシュレート | 10-120Hz(可変) |
解像度 | 1440 x 3200 |
画素密度 | 515ppi |
寸法 | 75.6 x 165.1 x 8.9 mm |
重量 | 227g(国内版は228g) |
端子 | USB Type-C |
スピーカー | ステレオ |
プロセッサ | Snapdragon 888 (2.84GHz,2.4GHz,1.8GHz) |
メモリ/ストレージ | 12GB / 256GB(外部メモリ非対応) |
Androidバージョン | 11(One UI 3.1) |
バッテリー容量 | 5000mAh |
急速充電 | 25W(有線)/15W(ワイヤレス) |
リアカメラ | ①超広角 12MP F2.2 ②広角 108MP F1.8(OIS) ③望遠 10MP F2.4(光学3倍) ④望遠 10MP F4.9(光学10倍) ⑤レーザーオートフォーカス |
インカメラ | 40MP F2.2 |
動画撮影 | 8K/4K |
生体認証 | 指紋(画面内)/2D顔認証 |
防水・防塵 | IP6X/IPX8 |
備考 | Sペン対応 |
海外版と国内版の主な外観の違いとしては、SAMSUNGロゴがGalaxyになっていたり、加えて非常にイカしたカッコいいドコモのロゴが刻印されている点、が挙げられます。
付属品なども海外と共通で、Type-C to Type-CのケーブルとSIMピンくらいしか入っていないので、ケースや充電器などは各自で調達しましょう。
なおフィルムは既に質の良い試供品が貼られているので、フィルムを選んで貼るといった手間はなく、そのまますぐに使えます。
電池持ちがかなり良い
長期的に使っていて真っ先に思いつく良い点は「電池持ちがフラグシップGalaxyの中では断トツで良い」というところです。
SNS・ネットブラウジングなどの普段使いで1日あたり3~4時間使うような、比較的ライトな使い方であれば3~4日ほど持ちます。
筆者の普段使いでは大体9割はTwitter、Chrome、YouTubeの3アプリで占めています。
使わない時は機内モードにしていたり、リフレッシュレートを時々抑えていたりと、人一倍バッテリーの節約を意識しているとはいえ、かなり持ちが良いと思います。やっと120Hzのリフレッシュレートで常用できるようになったなあと感じます。
なお元々使っていたS20+では、同じ条件で同じような使い方をしても、せいぜい2~3日持てば良いほうでした。
バッテリーの寿命が縮むため普段は20%前後で充電しており、完全放電するまで使用することはないのですが、0%まで使えば最大5日は使えそうな感じです。
満充電から電池が切れるまで、リフレッシュレート120Hzでずっと使い続けても、12時間くらいは持つでしょう。
Note20 Ultraの電池持ちはS21 Ultraと比較すると明らかに劣っているので、これだけでS21 Ultraにする価値はあると思います。
普段使いでは発熱が少ない
Snapdragon888は発熱すると噂されていたりしますが、S21 UltraにおいてはNote20 Ultraよりも発熱が少ないです。Galaxyだけ例外でソフトウェアの調整がうまくいっているのでしょうか?
筆者が調査した限りではバッテリー温度は大体3℃程度、前者のほうが平均して低いです。
Snapdragon865世代でのリフレッシュレート120Hzは若干無理をしている感じが否めなく、普段使いでも若干発熱していました。一方で今年のSD888では性能に余裕があるのか、急に発熱したりすることも特になく、かなり安定して動作しています。
ゲームに関しては、検証としてアスファルト9を30分間プレイしてみました。
室温が約20℃、プレイ前のバッテリー温度は28℃でしたが、30分後は6℃上昇して34℃という結果になりました。
さすがにバッテリーは30分間で10%とかなり消費しますが、発熱という発熱はほとんどなく快適にプレイできそうです。
ゲームについてですが、基本的にゲームの最適化は型落ちであるSD865の機種の方が進んでいるので、いくらパフォーマンスが高くてもSD888の本機種は前者に比べて安定性で劣る場合があると思われます。
ゲームをしたい!という場合は、敢えて最適化が進んでいる型落ちのS20シリーズやNote20 Ultraを購入するという手もありますが、そもそもゲームをするならデスクトップのPCを買うか、iPhoneやiPadを購入したほうが良いです。
望遠レンズがかなり使いやすい
購入する前は望遠レンズを2つ載せる意味が理解できなかったのですが、使ってみると非常に使いやすいということに気付かされます。
Note20 Ultraでは望遠レンズはペリスコープの5倍だけだったので、1~5倍までの倍率はメインカメラの写真をトリミングしているだけでした。つまり、画質があまり良くありません。
こんなことを言うとS21 Ultraも批判することになるのですが、正直一般的な使い方では10倍以上のズームはほとんど使いません。実際によく使うのは2~3倍のズームがほとんどです。なので、このように「間の倍率の望遠レンズを搭載する」という意味は非常に大きく、素晴らしい進化だと思いました。
以下作例です。
どちらも3倍でオート撮影です。
Note20 Ultraではメインカメラの画像をトリミング処理していると思われるので、この処理に失敗するとかなり粗くなってしまいます。
S21 Ultraの作例と比較してノイズがかかっていたり、ボヤけていることがお分かり頂けるかと思います。
また使用するカメラも1000万画素の望遠カメラか、1億画素のメインカメラかで異なるためなのか、高画素のNote20 Ultraのほうが若干暗く写りがちのようです。
極端なボケも大幅改善
以前のモデルで問題となっていたメインカメラの異常なボケもほとんどなくなりました。2020年のフラグシップGalaxyはセンサーサイズの大きさ故か、被写体に近寄ると異常なほど周囲がボケてしまって不自然な写真になってしまいます。
しかし、S21 Ultraでどのように改善したのかは謎ですが、以前のモデルで起こっていた異常なボケはほとんどなくなり、メインカメラでも気兼ねなく被写体に寄ることができるようになっています。
以下メインカメラの作例です。
どちらもメインカメラでオート撮影をしています。
このようにS21 UltraではNote20 Ultraと比較して、体や机の模様にもピントが合っており、全体的にはっきりとした写真になっています。
逆に言えば、Note20 Ultraだと中心以外は必要以上にボヤケてしまっていることが分かります。
去年指摘されていた問題点をしっかりと改善してきており、カメラは予想以上に良くなっていると感じました。
動画撮影の機能も大幅向上
以前からあった動画撮影の制約もほとんど撤廃され、かなり自由に撮影できるようになりました。
Note20 Ultraでは1080p 60fps撮影ではカメラの切り替えが不可で固定されていました。
逆に、スーパー手ぶれ補正をオンにすると広角・超広角の切り替えが出来るようになる謎仕様になっています。
加えてスーパー手ぶれ補正は60fpsの撮影は不可だったりと、かなり制約が多くなっています。この仕様でGalaxyの購入をやめた人も少なくないはず。
S21 Ultraではほとんどその制約が撤廃され、通常モードはなんと全カメラへの切り替えが可能になりました。もちろん撮影中も切り替えができます。
そしてスーパー手ぶれ補正モードも1080p 60fpsに対応し、非常に使いやすくなりました。
試しに撮影しましたが、3分程度であれば目立つコマ落ちもなく大体60fpsほど出るようです。しかし、負荷が非常に大きいのかバッテリーは爆速で減っていき、かなり発熱します。春で人の体温近くまで温まるので、夏だとオーバーヒートしそうな予感です。
今まで制約があったのは負荷がかかるためなんでしょうかね?
いずれにせよ、長時間の動画撮影はスマホでやることではないようです。動画を長時間撮る目的なら大人しくカメラを買ったほうがいいと思います。
おまけ 写真作例
特に断りがない限りメインの広角カメラ1倍の通常モードで撮影しています。
素人撮影なので下手ですが、参考程度に数枚載せておきます。
Note20 Ultraなどの先代モデルで既にかなり完成度は高かったので普通に撮っていて大きな変化はあまり感じないですが、望遠性能については明らかに向上しており「スマホでこんなにズームがまともに使えるのか」と感心します。
数十メートルの建造物であれば、1.5キロ離れていてもしっかりと捉えます。
遠くて見えないけど気になるものがある時はズームして確認することが出来るので、使っててとても楽しいですね。
重さ・大きさについて
これは数少ない欠点のひとつになるかなと思います。正直かなりデカいです。
約9mmと1cmに迫る分厚さで、重さもケースなしで230g弱あります。比較的軽いケースをつけても合計260gくらいになってしまうので、人によっては本当に腱鞘炎になっちゃうと思います…。純正のSペンが収納できるケースをつけると、タブレットに匹敵する重さになるでしょう。
極力両手で持つようにしたりと、手首や指の負担軽減を意識したほうが良いかもしれません。
ただ重心の位置が考えられているのか、重さの割には持ちにくくありません。そして、ずっと使っているとだんだん慣れてきます。特に200g以上の大型スマホを以前から使っている方に関しては、慣れやすいと思います。
とはいえ個人差が大きいと考えられるので、この点は実際に長期間使ってみないと分からないでしょう。
ある程度の感覚は店頭などのモックや実機を持てば分かるので、実際に確認しに行くことをおすすめします。
なお、筆者が使用しているTPUケース込みの重量は256.5gです。
SDカードは非対応に
遂にS21シリーズでSDカードスロットは廃止、外部メモリ非対応になりました。時代の流れでしょうか。
国内版はそもそもシングルSIMのためSDカードスロットは排他利用ではなく、そのぶん本機種以前のモデルでSDカードを使っている方は多いと思います。なので、どうしてもここは妥協するポイントになるでしょう。
ミドルクラスか型落ちのモデルにするか、クラウドサービス等に移行するなどの選択を迫られます。
筆者的には、この点を妥協しても購入する価値があると思っています。本機種のデメリットといえば大きさとSDカード非対応くらいなので。
まとめ
筆者的には「こんなに機能を載せて15万円は安い」と思っているのですが、冷静になってよく考えたらスマホに15万円は高すぎます。普通の人は高すぎて手が出せません。15万円あれば結構な性能のパソコンが組めますからね。
正直大半の人はここまでの性能なんていりません。Sペンが使えたり、100倍ズームができる望遠機能がついていたりと、ぶっちゃけ必要のない機能ばかりです。
必要最低限の使い方であれば、大体3万円くらいのスマホで十分使えるはずですし、なんなら2万円以下のスマホでもできます。
でも、人はロマンを求める生き物です。スペックは現時点最強で何をするにも快適、いらない機能は盛りだくさん。不要なものを求めてしまうのです。
大は小を兼ねるとも言います。これを買っておけば、スペック的にもアップデート保証的にも今後長く使えますし、ある意味無難な選択だと思います。
予算が特になければ、迷ったときはこれを選ぶといいと思います。
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