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2020年では大ヒットとなったミドルクラスのGalaxy A51シリーズ。そんな人気モデルの後継にあたるGalaxy A52 5Gですが、こちらを入手してから二週間ほどたちましたので、実際に使ってみたレビューを書いていこうと思います。
なおGalaxyでは基本的に共通のため、One UIについてのレビューはいたしません。
4G・5Gや通話などのモバイルデータ利用可否についてはこちらの記事をご覧ください。
スペック表や付属品などをチェック
まずは本機種のスペック表を見ていきたいと思います。
モデル名 | SM-A5260 |
SIM | nano+nano Dual(5G+4G) |
WiFi | IEEE 802.11 a/b/g/n/ac 2.4G/5GHz |
Bluetooth | 5.0 |
その他 | NFC/GPS |
ディスプレイ | 6.5インチ FHD+ 有機EL |
リフレッシュレート | 120Hz対応 |
解像度 | 1080 x 2400 |
寸法 | 159.9 x 75.1 x 8.4mm |
重量 | 189g |
端子 | USB Type-C |
スピーカー | ステレオ |
プロセッサ | Snapdragon 750G (2.2GHz,1.8GHz) |
メモリ/ストレージ | 6GB / 128GB 8GB / 256GB |
Androidバージョン | 11(One UI 3.1) |
バッテリー容量 | 4500mAh |
急速充電 | 25W |
リアカメラ | ①超広角 12MP F2.2 ②広角 64MP F1.8(OIS) ③被写界深度センサー 5MP F2.4 ④マクロ 5MP F2.4 |
インカメラ | 32MP F2.2 |
動画撮影 | 4K 30fps |
生体認証 | 指紋(画面内・光学式)/2D顔認証 |
防水・防塵 | IP67 |
備考 | MicroSD対応(最大1TB) |
ソース:Samsung台湾
なお筆者は台湾版が欲しかったため、香港版には存在しない(つまり確実に台湾版である)6GB/128GBモデルを購入しました。カラーはAwsome Purpleです。
ETORENにて総額62,465円で購入しました。
同梱品はクイックスタートガイドと保証書、クリアケース、充電器およびケーブル、SIMピンと本体です。結構付属品が豪華です。国内版はもう少し付属品が減ると思います。
本体下部です。左からスピーカー、USB Type-C端子、マイク穴、イヤホンジャックです。
本体側面です。ディスプレイを上にしたときの左側には何もありませんが、右側には音量上下ボタンと電源ボタンがあります。
本体上部です。左にはSIMトレイ、右側にはマイク穴があります。
本体背面です。側面は金属のようですが背面はプラスチックなので、傷がつきやすいかもしれません。指紋がつきにくくなる加工がされているようで、サラサラとしています。
ディスプレイ側です。ベゼルは若干厚いですが、パンチホールは小さいです。ただし光の反射によってはかなり目立ちます。
人によってはかなり気になるかもしれません。
ベンチマーク計測結果
パフォーマンスの指標となるベンチマークですが、そのうち代表的なGeekbenchとAnTuTuを実機で計測しました。
なおGeekbenchはv5、AnTuTuはv9であることにご注意ください。
結果がこちらです。
本機種のSnapdragon 750Gは同765Gと比較してGPUが若干弱い分CPUが若干高性能となっており、CPUだけを計測するGeekbenchでは少しだけスコアが高く、総合的なベンチマーク計測を行うAnTuTuではちょうど同じくらいのスコアとなるようでした。
スコアだけで見れば十分な性能といえます。ただし3Dゲームは少し画質を落とさないと快適にプレイできないでしょう。
Aシリーズでは初採用の120Hzリフレッシュレート
昨年ではミドルクラスに画面の高リフレッシュレートをほとんど採用しなかったサムスンですが、ようやく重い腰を上げて採用するようになりました。
同じタイミングで発表されたA72およびA52 4G版は最大90Hzまでとなっていますが、本機種は120Hzまで対応しています。
ただ120Hzリフレッシュレートを採用した点は非常に良かったのですが、若干スペック不足なのかコマ落ちすることが多いように感じます。
やはり120Hz以上はフラグシップでないと厳しいのでしょうか?
ただTwitterはアプリのアップデートを行うとコマ落ち頻度が低くなったので、アプリ側の問題もあるかもしれません。
とはいえ個人的に90Hzも選択できるようにしてほしかったです。これはA52 5Gに限ったことではなく、全てのGalaxyに思っていることですが…。
このように、他の120Hz対応Galaxyと同様に「60Hzか120Hzか」の二択になっています。
ミドルクラスでは珍しいステレオスピーカー
今までGalaxy Aシリーズでは本体下部のスピーカーしか音声が流れず、シングルスピーカーとなっていました。
しかし、本機種では画面上部のスピーカーからも音が鳴るデュアルスピーカーに改善され、動画などのコンテンツをより楽しむことが出来るようになりました。
音質はさすがにNote20 Ultraと比べると若干音圧が低かったりしますが、十分綺麗な音質だと思います。
夜景は結構綺麗かも
静止画に関しては、夜景も含めてけっこう綺麗に撮影できるようです。
夜景モードではフラグシップに引けをとらないくらい、しっかり白飛びを抑えた写真が撮影できます。
ただし、メインカメラでは何故か夜景モードにすると画角が狭くなるようです。これは少し残念ですね。
このように明らかに画角が狭くなっていますが、より白飛びを抑えられた写真がオートで撮影できます。写真自体は綺麗です。
静止画においてはミドルクラスの割に非常によく撮れるので、とても好印象です。
動画性能は期待外れ
発表では手振れ補正についてかなりの時間を割いていたので「相当良くなったのかな」と過信してしまっていたのですが、正直今までのAシリーズと比べても何も進歩してませんでした。
スーパー手振れ補正モードをオンにしても、従来のAシリーズ同様で動くたびに画面が滲みます。
※動画を再生する場合はデータ通信量にご注意ください。
このように、走ると顕著に差が出ます。A52 5Gは動画全体でNote20 Ultraより大きく滲みが出ており、最後の一歩でかなりブレていることが分かります。
ちなみにA52 5Gはスーパー手振れ補正モードをオフにして動画を撮影すると、従来のAシリーズ同様手ブレが酷すぎて画面酔いします。
ミドルクラスに動画性能を求めるなということでしょうかね。動画撮影をするなら大人しくカメラを買うか、iPhoneにしたほうが良いと思います。
なお先代のGalaxy Aシリーズのレビューはこちらです。
スペックの割に重い…?
本機種はミドルハイのチップ性能ですが、スペックの割にはモッサリしています。アプリの起動や切り替えにワンテンポ時間がかかることもあります。
性能が本機種と近いSnapdragon 765G搭載のOPPO Reno3 5Gでは3ヵ月使っても「重い」と思うことは一度もなかったので、やはり性能の割に動作が重いのだと思われます。というか、One UI自体かなり重いのかもしれません。
ただソフトウェアの最適化が不十分である可能性もあるので、今後のアップデートで改善されることも考えられます。
なお、これはあくまで普段ハイエンドしか使っていない筆者の感想なので、読者の皆さんはそこまで気にならないかもしれません。
指紋センサーはあんまり使い勝手が良くない
本機種の画面内指紋センサーはSシリーズやNoteシリーズに搭載されている高額な超音波式ではなく、比較的低コストの光学式となっています。
超音波式とは異なり、一旦ディスプレイで指紋に光を当てるという工程が必要なため、認証速度はかなり劣ります。長めにセンサー部分を指で押し当てないとロック解除ができません。
中華スマホでは光学式の画面内指紋センサーが最も一般的で、この光を当てる速度を可能な限り早めるという対策が取られており、そこまで認証速度が遅いと感じることはありません。しかし、GalaxyのOne UIではあまりそのような対策は行われておらず、光学式では認証に時間がかかります。
また精度もS21シリーズより劣っているため、この点は少し残念です。まあ廉価機種なので仕方ないですが。
ちなみに光学式は直射日光下で認証精度が落ちます。
バッテリー持ちや発熱について
バッテリー持ちですが、そこそこ良い体感です。
普段使いではS21 Ultraには及びませんが、ずっと120Hzで使っていても丸1日は十分持ちます。
普段5Gをオンにして利用していますが、5Gエリア内に入っても顕著にバッテリー消費量が増大するということはないです。
1週間メイン端末として使ってみましたが、筆者の使い方では1日に50%以上消費することはありませんでした。
このように、SNSやネットブラウジングで5時間弱使っても50%のバッテリー消費、と結構電池持ちが良いです。ちなみにS21 Ultraでは同じ条件で6時間くらい使えます。
なお発熱についてですが、ミドルクラスなのもあってかほぼ発熱しません。春の気温であれば35℃以上になることはまずありません。
異常な発熱も一切ないので、この点においては安定していると言えるでしょう。
まとめ
○良いところ
- 画面リフレッシュレート120Hz対応
- ステレオスピーカーでイヤホンジャックあり
- 十分なバッテリー持ち
×悪いところ
- 性能の割に重い
- 貼り付け済みのフィルムは指紋が付きやすい
- 手ブレ補正はいまひとつ
スペック表を見ればSoC以外ほぼ全部載せですが、やはりリフレッシュレート120Hzを実現するにはスペックが足りないようです。
また普段ハイエンド端末を普段使っている筆者的には明らかにワンテンポ遅いレスポンスなので、正直使ってて不満が出てしまうレベルです。
カメラ性能が改善されたのは静止画だけで、動画性能に関しては先代のAシリーズと比べてもほぼ変わっていませんでした。相変わらず肝心の60fps撮影ではブレッブレで見れたものではありません。
あと台湾版は元からフィルムが貼り付けてあるのですが、割と指紋が目立って傷も付きやすいです。ハイエンドGalaxyに貼り付けられているものよりも質が悪いので、気になる方はフラットディスプレイですし好みのフィルムに張り替えたほうが良いと思います。
国内版はちょっと仕様が異なるかもしれませんが、基本的にGalaxy Harajukuでフィルム貼り付けサービス(無料)を利用できるため、関東にお住まいの方は試しにそれを受けてみるのも良いかもしれません。
先代のGalaxy A51 5Gは日本でも発売されました。その実質的な後継モデルにあたる本機種A52 5Gも日本で発売される可能性は非常に高いです(ドコモのSC-53BとしてFCCを通過しています)。続報に期待しましょう。
ドコモで6月3日発売となりました。価格は59,400円です。
コメント
日本仕様のGalaxy A52 5Gを使っていますがカメラのシングルテイク機能を使用した後ギャラリーからチェックしようとすると必ずギャラリーが落ちるのですがそちらのA52やA52sではどうなのか教えて下さい。
コメントありがとうございます。
こちら側で両機種とも確認しましたが、特にギャラリーが落ちるといった不具合は発生しませんでした。
ドコモ版特有の症状かもしれませんが、海外版のほうがアップデートが原則早く降りてくるため、ソフトウェアバージョンの差の可能性もありそうです。
ありがとうございます。