3月15日、サムスンは正式にGalaxy A34 5GおよびGalaxy A54 5Gを発表しました。
先代からやや値上がりとなりましたが、価格を抑えながら高品質のクオリティを実現したラインナップとなっており、先んじてヨーロッパや東南アジアなどの一部地域で発売される見込みです。
また既に詳細なスペックが公開されている地域もあるため、本サイトで対応バンドをまとめます。
- ※注1: 太字は日本でも運用されているバンド
- ※注2: 2G GSMは日本で運用されていないため省略
欧州版Galaxy A34 5Gの対応バンド
いわゆる「B型番」の区分です。
2023年のGalaxy Aシリーズでは主にヨーロッパへ展開されるハードウェアがこれに該当するため、本記事では便宜上「欧州版」という名称を使用します。
モデル名 | SM-A346B |
3G UMTS | B1(2100), B2(1900), B4(AWS), B5(850), B8(900) |
4G FDD LTE | B1(2100), B2(1900), B3(1800), B4(AWS), B5(850), B7(2600), B8(900), B12(700), B17(700), B20(800), B26(850), B28(700), B32(1500), B66(AWS-3) |
4G TDD LTE | B38(2600), B40(2300), B41(2500) |
5G FDD Sub6 | N1(2100), N3(1800), N7(2600), N8(900), N20(800), N28(700) |
5G TDD Sub6 | N38(2600), N40(2300), N41(2500), N77(3700), N78(3500) |
B18やB19には対応していないものの、B26に対応していることから、理論上auやドコモでも支障なく利用できるでしょう。
また今回より新たにn77にも対応しており、日本や米国で5Gがより使いやすくなる可能性があります。
イギリス版ではデュアルSIMに対応していますが、A34 5Gに関しては引き続きeSIMに対応していません。
A34 5GはDimensity 1080搭載で、イギリスは349ポンド(約56,000円)~で販売されます。
欧州版Galaxy A54 5Gの対応バンド
モデル名 | SM-A546B |
3G UMTS | B1(2100), B2(1900), B4(AWS), B5(850), B8(900) |
4G FDD LTE | B1(2100), B2(1900), B3(1800), B4(AWS), B5(850), B7(2600), B8(900), B12(700), B17(700), B20(800), B26(850), B28(700), B32(1500), B66(AWS-3) |
4G TDD LTE | B38(2600), B40(2300), B41(2500) |
5G FDD Sub6 | N1(2100), N3(1800), N7(2600), N8(900), N20(800), N28(700) |
5G TDD Sub6 | N38(2600), N40(2300), N41(2500), N77(3700), N78(3500) |
対応バンドについてはA34 5Gと同じになっていますが、SIM構成が異なっています。
A54 5GではSIMカード2枚(うち1スロットはSDカードと排他利用)のデュアルSIMに加えて、eSIMにも対応しました。
ミドルクラス以下でのeSIM対応は日本版A23 5Gを除き本サイト観測史上初めてであり、今後他のモデルにも波及する可能性がありそうです。
A54 5GはExynos 1380搭載で、イギリスは449ポンド(約72,000円)~で販売されます。
アジア太平洋版Galaxy A34 5Gの対応バンド
厳密な定義とはやや異なる地域に展開されますが、本記事ではこのハードウェアを便宜上「アジア太平洋版」と呼びます。
2022年ごろから見られるようになった区分で、東南アジア・南米・アセアニアといった、いわゆる「その他の地域」に展開されるものです。
今回はインドネシアのサムスン公式サイトより引用します。
モデル名 | SM-A346E |
3G UMTS | B1(2100), B2(1900), B4(AWS), B5(850), B8(900) |
4G FDD LTE | B1(2100), B2(1900), B3(1800), B4(AWS), B5(850), B7(2600), B8(900), B12(700), B17(700), B20(800), B26(850), B28(700), B66(AWS-3) |
4G TDD LTE | B38(2600), B40(2300), B41(2500) |
5G FDD Sub6 | N1(2100), N3(1800), N5(850), N7(2600), N8(900), N28(700), N66(AWS-3) |
5G TDD Sub6 | N40(2300), N41(2500), N77(3700), N78(3500) |
欧州版で対応していたn20やn38に対応していない代わりに、アメリカ大陸等で利用されているn66に対応しているようです。
つまり欧州版と比べて対応バンドは大きく変わりません。いずれにおいても日本には特に影響がなく、利用できるエリアに差異はありません。
インドネシアでは4,999,000ルピア(約43,300円)~で販売されます。
アジア太平洋版Galaxy A54 5Gの対応バンド
モデル名 | SM-A546E |
3G UMTS | B1(2100), B2(1900), B4(AWS), B5(850), B8(900) |
4G FDD LTE | B1(2100), B2(1900), B3(1800), B4(AWS), B5(850), B7(2600), B8(900), B12(700), B17(700), B20(800), B26(850), B28(700), B66(AWS-3) |
4G TDD LTE | B38(2600), B40(2300), B41(2500) |
5G FDD Sub6 | N1(2100), N3(1800), N5(850), N7(2600), N8(900), N28(700), N66(AWS-3) |
5G TDD Sub6 | N40(2300), N41(2500), N77(3700), N78(3500) |
対応バンドに関してはA34 5Gと同じ傾向ですが、こちらは欧州版のA54 5Gと異なりeSIMに対応していません。
購入する際はモデル型番に十分注意してください。
なおインドネシアでは執筆時点8GB/256GBモデルのみの展開で、6,399,000ルピア(約55,400円)で販売されます。
中華圏版Galaxy A34 5Gの対応バンド
香港・台湾や中国本土といった中華圏エリアは専用のハードウェアで展開されます。いわゆる0型番となるもので、他モデルと対応バンドが大きく変わります。
モデル名 | SM-A3460 |
3G UMTS | B1(2100), B2(1900), B4(AWS), B5(850), B8(900) |
4G FDD LTE | B1(2100), B3(1800), B5(850), B7(2600), B8(900), B28(700) |
4G TDD LTE | B38(2600), B40(2300), B41(2500) |
5G FDD Sub6 | N1(2100), N3(1800), N5(850), N7(2600), N8(900), N28(700) |
5G TDD Sub6 | N38(2600), N40(2300), N41(2500), N78(3500), N79(4500) |
そのため対応バンドが非常に限られたものとなっており、日本ではauやドコモで繋がりにくくなる可能性があります。
ただし、その代わり日本ではドコモで利用されているn79に対応しています。
なお中華圏では5Gバンドが展開地域によって制限される傾向があり、本機種も台湾向けはn1, n7, n28, n41, n78, n79のみが利用できるようになっています。
台湾では当初6GB/128GBモデルのみの展開で、11,990ニュー台湾ドル(約51,700円)から販売されます。
中華圏版Galaxy A54 5Gの対応バンド
モデル名 | SM-A5460 |
3G UMTS | B1(2100), B2(1900), B4(AWS), B5(850), B8(900) |
4G FDD LTE | B1(2100), B2(1900), B3(1800), B4(AWS), B5(850), B7(2600), B8(900), B12(700), B17(700), B20(800), B28(700) |
4G TDD LTE | B34(2010), B38(2600), B39(1900), B40(2300), B41(2500) |
5G FDD Sub6 | N1(2100), N3(1800), N5(850), N7(2600), N8(900), N28(700) |
5G TDD Sub6 | N38(2600), N40(2300), N41(2500), N78(3500), N79(4500) |
A34 5Gと比べるとやや対応バンドが多くなっていますが、日本での利用を想定すると大きくは変わらずauやドコモでは利用できるエリアが制限されます。
本機種も5Gバンドが一部しか利用できず、台湾向けではn1, n7, n28, n41, n78, n79のみが利用できるようになっているようです。
台湾では6GB/128GBモデルと8GB/256GBモデルが展開され、13,990ニュー台湾ドル(約60,400円)から販売されます。
韓国版Galaxy A34 5Gの対応バンド
韓国ではA34 5Gのみがメーカー直販モデルとして発売されるようです。A54 5G(またはA54 5Gがベースモデルとなる兄弟モデル)は、特定の通信事業者で専売となる可能性があります。
モデル名 | SM-A346N |
3G UMTS | B1(2100), B2(1900), B4(AWS), B5(850), B8(900) |
4G FDD LTE | B1(2100), B2(1900), B3(1800), B4(AWS), B5(850), B7(2600), B8(900), B12(700), B17(700), B20(800), B26(850), B28(700), B66(AWS-3) |
4G TDD LTE | B38(2600), B40(2300), B41(2500) |
5G FDD Sub6 | – |
5G TDD Sub6 | N77(3700), N78(3500) |
本モデルは韓国版としてありがちな対応バンドで、従来通りeSIMには対応せずシングルSIMの構成となっています。
特筆すべき特徴はないものの、中古端末として日本にも流通する可能性があるため、本記事でも記載しておきます。
韓国では執筆時点では6GB/128GBモデルのみが展開され、449,400ウォン(約45,400円)で発売されます。
米国版Galaxy A54 5Gの対応バンド
アメリカでも対応バンドが公開されていたので、以下にまとめます。
モデル名 | SM-A546U |
3G UMTS | B1(2100), B2(1900), B4(AWS), B5(850), B8(900) |
4G FDD LTE | B1(2100), B2(1900), B3(1800), B4(AWS), B5(850), B7(2600), B12(700), B13(700), B14(700), B20(800), B25(1900), B26(850), B29(700), B30(2300), B66(AWS-3), B71(600) |
4G TDD LTE | B38(2600), B39(1900), B40(2300), B41(2500), B46(5200), B48(3600) |
5G FDD Sub6 | N25(1900), N66(AWS-3), N71(600) |
5G TDD Sub6 | N41(2500) |
アメリカ大陸で利用することを前提としてアンテナ設計がされているため、日本の電波との相性は良くありません。
海外Amazon(アメリカ向け)で日本から購入できるモデルとなっていますが、この点には注意したほうが良いでしょう。
アメリカでは6GB/128GBモデルが449.99ドル(約59,700円)より発売されます。
日本展開は?
日本での展開は今のところ未定です。ただA54 5Gに関しては日本向けとみられるモデルがFCC認証を通過しており、日本で発売する可能性が高いと言えます。
スペックは基本的に海外版と同等になりそうですが、日本ではさらにIP6X、IPX5およびIPX8等級まで防水性能が引き上げられ、おサーフケータイにも対応する見込みです。
また欧州で価格が1~2割ほど上昇しているため、日本でもやや値上がりとなる可能性があります。
画像:Samsung(英国)
参考
Buy Samsung Galaxy A34 5G | Price & Deals | Samsung UK
Buy Samsung Galaxy A54 5G | Price & Deals | Samsung UK
Samsung Galaxy A34 5G | Samsung Indonesia
Samsung Galaxy A54 5G | Samsung Indonesia
갤럭시 A34 5G 자급제 (어썸 실버, 128 GB) | Samsung 대한민국
Galaxy A54 5G, 128GB (Unlocked) Phones – SM-A546UZKBXAA | Samsung US
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