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準ハイエンドとして日本でも発売されるGalaxy S23 FE。
競合となりうる機種はそれほど多くないものの、それらの一つにGoogle Pixel 8があります。
今回これら2機種を実際に使用しながら比較してみました。
スペックを比較
Galaxy S23 FE | Google Pixel 8 | |
---|---|---|
WiFi | 802.11 a/b/g/n/ac/ax 2.4G+5GHz+6GHz | IEEE 802.11 a/b/g/n/ac/ax 2.4G/5GHz/6GHz |
Bluetooth | 5.3 | 5.3 |
ディススプレイ | 6.4インチ(OLED) | 6.2インチ(OLED) |
リフレッシュレート | 120Hz | 120Hz |
解像度 | FHD+ 1080 x 2340 | FHD+ 1080 x 2400 |
寸法 | 158.0 x 76.5 x 8.2 mm | 150.5 x 70.8 x 8.9 mm |
重量 | 209g | 187g |
プロセッサ | Exynos 2200(8コア) 2.8GHz, 2.5GHz, 1.8GHz (JP版:Snapdragon 8 Gen 1) | Google Tensor G3(9コア) 2.9GHz, 2.4GHz, 1,7GHz |
メモリ | 8GB | 8GB |
ストレージ | 128GB 256GB (JP版:256GBのみ) | 128GB 256GB |
バッテリー容量 | 4,500mAh | 4,575mAh |
リアカメラ | ①超広角 12MP ②広角 50MP ③望遠 8MP (光学3倍) | ①超広角 12MP ②広角 50MP |
インカメラ | 10MP | 10.5MP |
生体認証 | 指紋(画面内)/2D顔認証 | 指紋(画面内)/2D顔認証 |
※今回検証に使用するS23 FEはExynos 2200搭載モデルです。大きなパフォーマンスの差はありませんが、国内版S23 FE(Snapdragon 8 Gen 1搭載)とはプロセッサが異なります。
なお国内版S23 FEは執筆時点でauにて256GBモデルが88,000円、Pixel 8は128GBモデルが93,600円〜の定価で販売されています。
外観をチェック
まず簡単に外観を比較しました。
実機を並べてみると、Pixel 8のほうが一回り小柄なサイズ感であることが分かります。
ディスプレイのベゼルはS23 FEのほうが太い一方で、パンチホールはPixel 8のほうが大きく目立ちます。
またPixel 8のほうが僅かに縦長のディスプレイを搭載していますが、パンチホールの影響でステータスバー領域が広く、実際の表示領域におけるアスペクト比はほとんど変わらない印象です。
S23 FEがパンチホール側から音量ボタン、電源ボタンという標準的なボタン配置になっている一方、Pixel 8は真逆の配置になっています。
乗り換える前の機種によっては慣れが必要です。
パフォーマンスの差
Geekbench 5
Geekbench 5ではシングルはPixel 8、マルチはS23 FEのほうが高い結果になりました。
Geekbench 6
Geekbench 6はいずれもPixel 8がやや高い結果になるようです。
AnTuTu V10
AnTuTuではほぼ同じような総合点になりましたが、S23 FEはGPUスコアがより高く、Pixel 8はCPUスコアがより高い結果になるようです。
とくにGPU性能の差は10万点近くあり、ゲームプレイなど使い方によっては性能差を感じる可能性がありそうです。
パフォーマンス総評
どちらも十分に快適ですが、筆者の使い方では普段使い・ゲームプレイともにS23 FEのほうが快適に感じました。
おそらくPixel 8は最適化の問題を抱えているアプリが多いのではないかと考えられます。
例えばシャニソンでライブMVを視聴すると、Pixel 8だけ異常に低いFPSになるようです。どちらも同条件の画質設定であることや、ベンチマークスコアの差を考えると、Pixel 8は明らかに余力があり最大性能を発揮できていません。
これは物理的な性能差というより、最適化が進んでいない影響が大きいのではないかと考えています。
またX(旧Twitter)でもPixel 8のほうがカクつきやすく、Instagramアプリの起動もワンテンポ遅いことから、独自プロセッサを搭載したPixelは、Galaxyよりも最適化面で不利な可能性があります。
カメラ(静止画)をチェック
カメラ性能を実機で比較しました。
※S23 FEのみが搭載する望遠カメラの作例は省略します。
昼間
広角
晴れた日の昼間に広角カメラで撮影した写真では、Pixel 8のほうが自然な写りになる印象です。
S23 FEは他Galaxyと同様、SNS映えを意識して少し誇張気味の高い彩度に仕上がります。
そのほか、松の葉などといった細かい描写はS23 FEのほうが若干優れる傾向にあるようです。
超広角
Pixel 8は広角カメラと同じような色味を維持していますが、S23 FEは青空の彩度が広角カメラよりも控えめになる傾向があり、写り方の統一感がありません。
それぞれのカメラ単体で見れば双方とも十分な性能を持ち合わせていますが、全体的な写り方の統一感で言えばPixel 8のほうが優れています。
夜間
広角
※今回撮影した明るい夜景では通常撮影とほとんど変化がなかったため、ナイト(夜景)モードの作例は省略しています。
明るい夜景では、全体的にPixel 8のほうが白飛びが抑えられている印象を受けました。
また夜間では一転してS23 FEの解像感が下がりがちで、Pixel 8のほうが女神像の細かい凹凸をしっかりと描写できています。
ただPixel 8では明るい部分を不自然に暗く処理する傾向があり、特に明るい夜景で発生しやすいです。
超広角
超広角カメラは基本的には広角カメラと同様の傾向がみられました。
カメラ総評
スペック上は似たようなものですが、実際は各メーカーの特徴やクセを反映しており、好みが分かれる結果となりました。
ただあくまで個人的な感想にはなりますが、筆者はズーム撮影に長けたS23 FEのほうが撮影していて楽しいと感じました。
最大30倍までズームできる定価10万円未満のスマートフォンは珍しく、また10倍ズーム程度であれば十分実用的です。撮影の幅が広がることは間違いありません。
なお国内版S23 FEはSnaperagon 8 Gen 1を搭載しているため、今回検証に用いたS23 FEよりも色温度が高く、寒色寄りの写りになると推測されます。
バッテリー持ちをチェック
XをはじめとしたSNS閲覧、YouTube・TVerなどの動画コンテンツ視聴、Chromeでのインターネット閲覧を主に行い、100%から20%までの画面ON時間を計測します。
以上の条件で計測した結果、S23 FEでは10時間〜10時間半程度、Pixel 8では9時間〜9時間半程度となりました。
S23 FEの計測時バージョンはAndroid 13ですが、Android 14にバージョンアップしてもS23 FEのほうが駆動時間が長いという傾向に変わりはありません。
特に画面OFF時のバッテリー消費量に差がある印象を受けました。Pixel 8では就寝時に5%以上消費することが珍しくありませんが、S23 FEでは3%程度と比較的安定しています。
もちろん使い方によって結果は大きく左右します。ただ筆者の使い方では、S23 FEのほうがバッテリー持ちが良いという結果になるようでした。
まとめ
今回の検証を3行でまとめると…
- パフォーマンスはS23 FEが優勢か
- カメラは好みが分かれそうな結果に
- 普段使いのバッテリー持ちはS23 FEのほうが良さそう
価格帯が近しいこともあり、かなり拮抗する結果になったように思います。
au専売ながらまとまった性能を備えたS23 FEにするか、全キャリアで取り扱いのあるPixel 8にするか、検討の参考になれば幸いです。
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