楽天モバイル版Galaxy Z Flip4(SM-F721C)の通話・4G ・5G利用可否を検証

5G
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2022年の折りたたみGalaxyでは、楽天モバイルでも縦折りのGalaxy Z Flip4が発売されることになりました。

今作から国内版Galaxyはいわゆる”バンド削り”がなくなったため、非常に関心を持っている方も多いでしょう。

筆者も楽天モバイル版を購入したので、早速実機を使ったモバイルデータ通信などの動作検証を行いました。

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運用バンドの確認

まず執筆時点で各通信事業者が運用している4G以降のバンドをおさらいします。

赤太字は本機種がスペック上対応しているものです。

4G/LTE700MHz帯800MHz帯900MHz帯1.5GHz帯1.7GHz帯2GHz帯2.5GHz帯3.4GHz-
3.5GHz帯
docomoB28B19/B26B21B3B1B42
auB28B18/B26B11B3B1B41B42
SoftbankB28B8B11B3B1B41B42
RakutenB18/B26B3
スクロールできます
5G/NR700MHz帯1.7GHz帯2GHz帯2.3GHz帯2.5GHz帯3.4GHz-
3.5GHz帯
3.7GHz帯4.5GHz帯28GHz帯
docomon28(n1)n78n78n79n257
aun28(n3)(n40)n41n78n78,n77n257
Softbankn28n3n77n77n257
Rakuten(n3)n77n257
スクロールできます

※括弧は今後運用することが確定的な周波数

注意事項

SIMを差し替えると再起動する場合がある

本機種は楽天モバイルのSIMカードとそれ以外のSIMカードの差し替えを行うと、再起動が要求される仕様になっているようです

たとえばauからソフトバンクのSIMカードに差し替えた場合は問題ないですが、楽天モバイルからソフトバンク、ソフトバンクから楽天モバイルのSIMカードといったような楽天モバイルを含む差し替えを行うと、再起動が要求されます

筆者が詳しく観察したところ、楽天モバイルのSIMカードを挿してデータ通信を有効化させた時だけキャリアアグリゲーションの制限がかかっているようです。

サムスンや通信事業者は販売元によりキャリアアグリゲーションの最適化(と言う名の制限)を行いたい方針であると思われます。しかし国(総務省)から対応バンド同様に制限をかけないよう釘を刺されていると考えられ、これらの意見の折衷案がこの再起動仕様になっているとみられます。

なおau版・ドコモ版Z Flip4およびZ Fold4も同様の仕様になっていると予想されます。

執筆時点でこの事象を回避する方法は判明していません。

バンド固定ができなくなったことによる検証方法の変更

またGalaxyは過去に掴むバンドの固定ができるようになっていました。

しかし最近のバージョンではこれが封印されており、本機種も同様にバンド固定が利用できません。

この影響により、全てのバンドを網羅して検証することが非常に困難となりました。

今後本サイトは取り急ぎ確認が行いやすい主要バンドのみを優先的に確認し、補助的に利用されているマイナーなバンドは確認でき次第順次更新する方針とします。

ただ「確認しにくいバンド」はすなわち「確認してもしなくても特段利用に影響がない」ということの裏返しなので、一般ユーザーは全く気にしなくて良いです。

検証結果

以下検証の結果です。

なお本機種は基本的に大手通信事業者のAPNのみしか保存されていません。MVNOなどは手動でAPNを作成・編集する必要があります。

また便宜上物理SIMカードのみでの検証となります。eSIMについての検証は未定となっていますが、それぞれで大きく挙動が変わることはないでしょう。

docomo

  • 4G通信:少なくともB1,B3,B19,B21,B28,B42で利用可能
  • VoLTE通話:利用可能
  • 5G通信:n28,n78,n79,n257で利用可能
  • 5G SA:非対応

ドコモでは4G・5Gともにほぼエリアに支障なく利用可能です。

VoLTEは難しい設定など一切不要で、自動的に有効になります。通話は4Gで問題なく利用可能です。

5Gも日本全国で利用できると思われます。Sub6-CAについても利用可能でした。ミリ波は執筆時点で確認できていないですが、おそらく利用できるものと思われます。

転用5Gについては700MHz帯(n28)を確認しました。3.4GHz-3.5GHz帯(n78)については未検証です。

5G SAは現時点で非対応となっているものの、今後アップデートにより利用可能になる可能性があります。ただしあまり期待しないほうが良さそうなので、どうしても5G SAを利用したいという方はドコモ版(SC-54C)を購入したほうが良いです。

下り最大通信速度は推定4.2Gbpsです。

au

  • 4G通信:少なくともB1,B3,B18,B28,B41,B42で利用可能
  • VoLTE通話:利用可能
  • 5G通信:少なくともn28,n77,n78,n257で利用可能

auは4G・5Gともにエリアにほぼ支障なく利用可能です。5Gもエリアに大きな支障はないとみられ、au版の機種と同様の使い方ができそうです。

4.0GHz帯(n77)は確認ができていませんが、こちらは使えるのではないかと推測しています。

なお本機種は2022年秋以降、本格的に運用が開始される2.5GHz帯(n41)にも対応しています。こちらは今後エリアが広がり次第詳しく検証する予定です。

下り最大通信速度は推定4.1〜4.2Gbpsです。

Softbank

  • 3G通信:利用不可
  • 4G通信:少なくともB1,B3,B8,B41,B42で利用可能
  • VoLTE通話:利用可能
  • 5G通信:n3,n28,n77,n257で利用可能

ソフトバンク回線は3G以外ほぼ全てのエリアで利用可能です。3Gは意図的に制限されており、日本のSIMカードでは利用できなくなっていると思われます。

5Gも全バンドで利用でき、ソフトバンク公式対応端末と遜色ない使い方ができるようです。Sub6-CAも確認しています。

下り最大通信速度は推定3.0Gbpsです。

Rakuten

  • 4G通信:B3,B18で利用可能
  • VoLTE通話:利用可能
  • 5G通信:n77,n257で利用可能
  • Rakuten Link:利用可能

楽天モバイル版なので利用できて当然ですが、もちろん楽天モバイルの回線で使えます。eSIMにも対応しているため、楽天モバイルの回線と他社の回線でデュアルSIM運用も可能です。

ただし前述の通り楽天モバイルのSIMカードとそれ以外のSIMカードとの差し替えなどを行うと、再起動が要求されます。

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まとめ

以下検証の結果まとめです。

docomoauSoftbankRakuten
3G×
4G
5G
VoLTE
Rakuten Link

国内版のため、当然ですが海外版よりも日本国内で使いやすくなっています。eSIMにも対応しており、Flipに関しては欧米やアジア諸国と足並みが揃いました。

再起動がやや煩わしいもののキャリアアグリゲーションも特に制限がなく、非常に使いやすくなっています。

まとめると、発売日がやや遅い点を除けば海外版Galaxyを買う理由がほぼなくなったと言えそうです。

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