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2023年のアッパーミドルとして発表されたGalaxy A34 5Gを発売日に購入しました。
手元に届いてから1週間が経過したので、実際に使用してみたレビューをお届けします。
スペック
まず本機種の一部スペックを紹介します。
WiFi | IEEE 802.11 a/b/g/n/ac 2.4G/5GHz |
Bluetooth | 5.3 |
ディスプレイ | 6.6インチ Dynamic AMOLED 2X |
リフレッシュレート | 最大120Hz |
解像度 | 1080 x 2340 (FHD+) |
寸法 | 161.3 x 78.1 x 8.2 mm |
重量 | 199g |
プロセッサ | Dimensity 1080 2.6GHz, 2.0GHz |
メモリ/ストレージ | 6GB / 128GB 8GB / 256GB |
バッテリー容量 | 5000mAh |
リアカメラ | ①広角:48MP (F1.8) ②超広角:8MP (F2.2) ③マクロ:5MP (F2.4) |
インカメラ | 13MP |
生体認証 | 指紋(画面内)/2D顔認証 |
備考 | Micro SD対応(SIM2と排他利用) |
筆者はヨーロッパ共通モデル(SM-A346B/DSN・EUX)をイタリア向けAmazonで購入しました。
本体価格はVAT抜きで327.8ユーロ、送料とデポジットを含めると393.7ユーロ(日本円で56,551円の請求)でした。
デポジットは関税等の支払いに利用されますが、基本多めに見積もられているため差額が返金されます。よって実際にかかる金額は54,000円くらいになる見込みです。
ベンチマークをチェック
実機でベンチマークの計測を行いました。
基本的に本体温度が落ち着いてから計測した結果を掲載しています。
AnTuTu v9
AnTuTuは約47万点という結果になりました。
先代のGalaxy A33 5Gと同じExynos 1280を搭載したGalaxy A53 5Gでは約43万点だったことから、そこから比較しても約1割の性能向上と言えます。
Geekbench 5
Geekbench 5はシングルコア800点弱、マルチコア2300点前後という結果になりました。
シングル性能はミドルクラスとしては比較的高めの部類で、2.6GHzという周波数の高さがスコアに反映されていると思われます。
Geekbench 6
最近リリースされたGeekbench 6のスコアは今後の比較用として掲載します。
パフォーマンスの所感
実際に使用してみたところ、普段使いではほとんどの場面で快適です。ハイエンド機種を併用していても大きな不満を感じません。
またベンチマークスコアの割にはサクサク快適に感じました。CPUの周波数が最大2.6GHzとミドルクラスにしては高めに設定されているので、これが快適さに貢献しているのかもしれません。
カメラをチェック
カメラのセンサーはDevice info HWアプリで確認したところ、以下が記述されていました。
- 広角: SONY IMX582(48MP)
- 超広角①: Samsung S5K4HAYX(8MP)
- 超広角②: SiliconFile SR846D(8MP)
- インカメラ①: SK Hynix Hi1339(13MP)
- インカメラ②: SONY IMX258(13MP)
- マクロ: GalaxyCore GC5035(5MP)
超広角とインカメラでは2種のセンサーが記載されていました。おそらく複数のサプライヤーから調達しているということだと思われます。
筆者の個体がこのうちどれを搭載しているかは不明ですが、基本的な構成はGalaxy A41(海外版)に近いようです。
以下実機で撮影した静止画の作例をいくつか紹介します。
特に加工はせず全てオートで撮影していますが、サイトに掲載する兼ね合いで画像は1200 x 900に圧縮しています。
昼間
昼間に関しては特に気になる点も少なく、Galaxyによくある写り方です。ただ逆光ではSnapdragon搭載機種よりもコントラストが低くなりやすいような気がします。
マクロカメラ
ちなみに「カメラの数合わせ」でお馴染みのマクロカメラは案の定ひどいです。いや、逆にここまでくると一周回って味があるかもしれません。
令和とは思えない写真を生み出すので、背面のカメラは実質2眼構成であると思っておいたほうが良いでしょう。
夜間
夜景も最近のミドルクラスとしては標準的だと思います。
通常モードで撮影するとやや暴走しがちになる印象ですが、ナイトモードでしっかり構えて撮影すると、それなりに引き締まった写真が撮れるようです。
夜間は個人的なスケジュールの都合であまり多く写真を撮影できなかったものの、昼間と同様に「普通」という印象でした。
このあたりは先代モデルと比べても大きく変化していないかもしれません。
静止画の総評
カメラ性能をまとめると、画像処理が弱いMediaTek搭載機種の割には頑張っている方だと思いました。
時々ノイズやコントラストの低さが気になりますが、カメラにこだわりのない方であれば必要十分と言えるでしょう。
ハードウェアをチェック
実際に筆者が使用していたSシリーズやA53 5Gといった機種とも比較しながら、ハードウェアで印象に残った点を挙げていきます。
比較的高品質なスピーカー
本体のスピーカー音質も価格の割には高品質です。個人的にはS22 Ultraよりも良い印象を受けました。
さすがにS23 Ultraと比べると粗さを感じますが、音量も含めて全体的にバランスは良いと思います。
以下の音声ファイルは一定の距離を保ち、音量50%でDolby Atmosオン(自動)、イコライザーは「標準」の設定に合わせて録音比較したものです。
※楽曲は以下から引用しました。
Track: Spektrem – Shine [NCS Release]
Music provided by NoCopyrightSounds.
Watch: • Spektrem – Shine …
Free Download / Stream: https://ncs.io/Shine
バイブが改善
触覚エフェクトなどを提供するバイブですが、A53 5Gと比べても明らかに改善されています。
いわゆるX軸モーターを搭載していると思われますが、これによりハイエンドと同じような使い心地になりました。
デザインが良い
2023年のGalaxyはデザインが統一され、本機種も例に漏れずS23と似たような背面デザインになりました。個人的にはかなり気に入っています。
またシルバーのカラーリングもGalaxy Note10シリーズやS21 Ultraのようなギラギラ感で、どことなく懐かしさを感じました。
背面はプラスチックのため決して高級感のある材質ではありませんが、デザインやカラーが良く総合的には好印象です。
120Hzリフレッシュレートに
先代は90Hzに留まっていましたが、120Hzまでリフレッシュレートが対応しました。
またスペックが向上したことによりコマ落ち頻度が減り、同じ120HzリフレッシュレートでもA53 5Gと比べて快適になっています。
Twitterでも現状はA53 5Gと比べてコマ落ちが少なく、よりハイエンドに近い体験を得ることができます。
大型化している
先代のGalaxy A33 5GはA53 5Gと同じような本体サイズでしたが、A34 5Gはこれらと比べて一回り大きいです。
S23 Ultraほどではないものの、大型ゆえに片手での操作は難しいかもしれません。
重いゲームは厳しそう
ミドルクラスなので当然といえば当然ですが、リッチな3Dゲームを快適にプレイすることは難しいでしょう。
検証したところ、Minecraftあたりが快適にプレイできる3Dゲームの限界だと感じました。
原神はストーリーを進めていないので参考になる検証ができていないものの、かなり厳しいのではないかと思われます。
発熱について
一方で目立った発熱はほとんどありません。
ゲームをプレイしてもほんのり温かくなる程度で、ミドルクラスらしく落ち着いた印象を受けました。
執筆時点では春なので気温を考えるとまだまだこれからですが、夏場でも気になる発熱は少ないかもしれません。
バッテリー持ち
バッテリー持ちはかなり良好で、筆者の使い方では100%→20%の利用で画面ON時間は11時間半程度となりました。これはS22 Ultraよりもやや長く、従来のミドルクラスGalaxyとしてもかなり持ちが良い方です。
ただYouTubeやプライムビデオといったコンテンツ系のアプリで動画を視聴すると、最適化されていないのか異常にバッテリーが消費される印象を受けました。
今後のアップデートで改善された場合は、更にバッテリー持ちが良くなる可能性もあると思います。
まとめ
Galaxy A34 5Gのココが良い!
- 約5万円で高品質
- バッテリー持ちが良い
- S23シリーズと似たデザイン
Galaxy A34 5Gのココがダメ!
- 無駄にデカい
- カメラが微妙
- 日本発売の見込みなし
さいごに
A3ラインナップのモデルを使用したのは直近でA32 5Gが最後ですが、これと比較すると全てが劇的に改善されており、そのぶん価格も倍近くまで跳ね上がっています。
もはや後継機種というよりはラインナップが異なる上位モデルと言った方が正しいレベルにまで達しており、良くも悪くも立ち位置が迷子です。
ただ、モノ自体は良いです。価格が上がった分以上に改善はされていると感じました。
ちなみにA53 5Gと比べてもなお優れている部分があり、動作は明らかにA34 5Gのほうがサクサクです。
一方でカメラ性能はほとんど進歩していません。今回動画性能には触れていませんが、静止画・動画ともに全く進化を感じませんでした。
サムスンとしてはあえてミドル機種のカメラをそこそこに留めて、ハイエンド機種との差別化を図っているつもりなのかもしれません。
カメラを妥協しても良いのであれば、かなり良い選択肢ではないかと思います。
そして最も残念な点は、日本で発売される見込みがないことです。
ミドルとしては大変高品質であり、コストを考えてもかなり満足度が高いのですが、日本における同価格帯のライバルはGoogle Pixel 6aやiPhone SE(第3世代)という不動の人気機種ツートップです。この2機種に真正面から挑むのはあまりにもリスクが大きいため、日本で発売されることはまずないでしょう。
とはいえ海外から取り寄せても良いものではあることは間違いなく、A54 5Gが高いと感じたときは選択肢に入れても良いかもしれません。
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