サムスン、Galaxy S22 FEをキャンセルした代わりにS22 Ultraを増産か

Galaxy

2022.07.21

2022年も一部で引き続き半導体不足に見舞われています。

サムスンは想定以上の人気になっているとみられるGalaxy S22 Ultraを、発売するはずだったS22 FEを犠牲にしてまで増産することを決定したようです。The Elecが報じています。

半導体不足でも収益の最適化へ

スマートフォン市場全体で販売台数が減少している中、iPhoneに次ぐ売れ行きで非常に好調とみられるGalaxy S22 Ultra。しかしながら本機種に搭載されるSnapdragon 8 Gen 1やExynos 2200は、引き続き調達および生産が難航しているとみられます。

The Elecによると、サムスンは同プロセッサを搭載する予定であったS22 FEをキャンセルして、その分浮いたプロセッサをS22 Ultraの増産に割り当てることにした模様です。

なおS22 FEは当初300万台の生産を予定しており、S22 Ultraの出荷台数は上半期時点で1000万台に達しているとされています。

コストパフォーマンスに優れるFEのラインナップを販売するより、Sシリーズの最上位モデルが売れるのであれば、当然後者を販売したほうが利益も高くなります。サムスンは実に合理的な判断を行ったと言えそうです。

半導体不足とS22 Ultraの人気ぶりが理由であれば、S21 FEの販売実績に関係なくS22 FEはキャンセルされていたのかもしれません。

なお「2023年に発売するとみられるGalaxy S23 FEでは300万台の生産を予定している」とも伝えられており、SシリーズのFEラインナップ廃止は今のところ検討されていない可能性があります。

ミドルクラスのAシリーズが高性能化している昨今ではやや中途半端な立ち位置となっている同ラインナップですが、ハイエンドプロセッサを搭載しながらも価格が抑えられているという優位性があります。

2022年はキャンセルとなってしまったようですが、筆者的には今後も引き続き同ラインナップの展開を継続してほしいところです。