インドは最も大きい5G対応スマートフォン市場のひとつにも関わらず、実は5Gが商用化されていないという不思議な国でした。
そんな中ようやくインドでも5Gが承認され、具体的な商用化時期が定まりつつあるようです。
インド国内に出荷されている1億台を優に超えた5Gスマートフォンが活用できそうな時期が訪れているので、本サイトでも取り上げます。
ようやくインドでも商用化へ
インド政府は5G向け周波数オークションを2022年7月末までに開催し、落札者が5Gサービスを提供することを承認しました。
600MHz帯、700MHz帯、800MHz帯、1.8GHz帯、2.1GHz帯、2.3GHz帯、3.3GHz帯、26GHz帯を含む合計72GHz幅の帯域がオークションにかけられるとのことです。
早ければ同年8月~9月に5Gが展開される様子で、2022年末には25都市で利用できるようになると同国のIT大臣が明らかにしています。
そのほかの国と同様に、個人の携帯電話への活用はもちろんのこと、自動車や医療、農業をはじめとしたIoTなどに活用するとしています。
91Mobilesによると、インドでは平均データ使用量が18GB/月と、世界平均の11GB/月を大きく上回っているようです。そのため日本のように、都市部では日常的に混雑していることが予想されます。
一般的な携帯電話の使用においても5Gの商用化で大きな恩恵を受けることができそうです。
運用バンドはどうなる?
地域によってある程度は変動しますが、現在インドでは800MHz帯(グローバル呼称では850MHz帯)、900MHz帯、1.8GHz帯、2.1GHz帯、2.3GHz帯、2.5GHz帯などが通信事業者などに割り当てられ、運用されています。4G LTE Bandで言うと順にB5、B8、B3、B1、B40、B41となります。
そのため今回の5G向け周波数は800MHz帯、900MHz帯、1.8GHz帯、2.1GHz帯、2.3GHz帯が再割当もしくは追加割当となるでしょう。
また今回割当を行う周波数はバンドで言うと、順にn71、n28、n5、n3、n1、n40、n78、n258となると考えられます。
よって4G・5G共にやや日本に近い周波数が運用されることとなり、インド向けスマートフォンが比較的日本で使いやすくなりそうです。
執筆現在、先進国はほとんどが5Gサービスを展開しており、東南アジアなどの途上国でさえも多くが5Gを商用化しています。インドは無線通信において、他国に比べてやや遅れを取っているのが現状です。
とはいえ非常に勢いのある国なので、すぐに足並みを揃えることができるかもしれません。今後の発展に期待したいところです。
参考
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