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日本の携帯電話の周波数まとめ

その他

SIMフリーのスマホ購入で最も気になるものは対応周波数だと思います。今回は日本で使用されている周波数とその性格についてまとめます。

電波というのは、周波数が高い(波長が短い)ほど直進性が高く、高いエネルギーを持ちます。また、帯域幅(以下BW)が広ければ広いほど通信速度は速くなります

では周波数が高ければ高いほど良いのかというと、そうではありません。

周波数が高ければ高いほど障害物に弱くなり、建物の影や屋内まで回り込みにくくなります。反対に周波数が低ければ低いほど逆の性質を持ち、回り込みやすくなりますが、それだけ需要のある周波数なので、帯域幅を広く確保できません。

よって楽天モバイル(以下RMI)以外のau・docomo・Softbankの大手通信事業者3社は、都心など人が多く集まる場所では複数の周波数(特に高周波)を組み合わせて狭いスポットで整備し、郊外や屋内向けへは低周波を用いて1つの基地局で広範囲をカバーしています。

日本では世界的に見ても多くの周波数を携帯電話向けに使用しており複雑なので、低い周波数から順に紹介していきます。

※5Gに関しては周波数に対応しているだけでは5Gが利用できるとは限らないので、注意してください。

※原則本記事での周波数表記はグローバルでの呼称を優先しています。別途総務省や日本のキャリアの呼称がある場合、括弧書き等で併記しています。

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700MHz帯(Band28)

LTEバンド28はアップリンク703~748MHz、ダウンリンク758~803MHzの700MHz帯を指します。

  • au:718~728, 773~783MHz BW:10MHz
  • docomo:728~738, 783~793MHz BW:10MHz
  • Softbank:738~748, 793~803MHz BW:10MHz

がそれぞれ割り当てられています。

画像はクリックすると開きます

屋内にも回り込みやすく、広範囲をカバーできる周波数です。日本では携帯電話で利用される周波数の中で最も低いです。

アジア太平洋共通バンドという名称もあり、海外スマホでも対応しているケースが多いです。が、日本では比較的最近使用を始めた周波数であり、後述する800MHz帯や900MHz帯ほどは広範囲をカバーしていないので、あれば良いなという程度です。

auとSoftbankではこの周波数を5Gへ順次転用する予定であり、NR Bandはn28となります。

800MHz帯(Band18/19/26)

LTEバンド26はアップリンク814~849MHz、ダウンリンク859~894MHz

LTEバンド18はアップリンク815~830MHz、ダウンリンク860~875MHz

LTEバンド19はアップリンク830~845MHz、ダウンリンク875~890MHz

800MHz帯を指します。

  • au:815~830MHz, 860~875MHz BW:15MHz(B18)
  • docomo:830~845, 875~890MHz BW:15MHz(B19)

がそれぞれ割り当てられていますが、このうち帯域幅5MHzは両事業者共に3Gで利用しているため、4Gでは基本的に残りの帯域幅10MHzが利用できます(一部15MHz幅で運用している局もあります)。

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B18よおびB19は日本独自の周波数ですが、上記の表のとおり、B26はB18とB19を内包しています

なので、B26に対応している端末ではこれらの800MHz帯を利用することができます

※docomoに関しては一部エリアでB19に対応していないと利用できない場合があります。

この周波数に対応していないと郊外と屋内では圏外になる場所が多くなりますが、都心部では対応していなくてもある程度は利用できます。

900MHz帯(Band8)

LTEバンド8はアップリンク880~915MHz、ダウンリンク925~960MHzの900MHz帯を指します。

  • Softbank:900~915MHz, 945~960MHz BW:15MHz

が割り当てられていますが、4Gは最大で帯域幅10MHzまでしか利用できません。

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こちらはSoftbankの主要プラチナバンドです。ほか大手キャリア2社と同様に郊外や地下含む屋内向けに整備されています。

世界的にも比較的採用例が多いバンドなので、対応している海外スマホも多いです。Softbankではバンド8に対応していないと、郊外や屋内で圏外になりやすくなります。

1.5GHz帯(Band11/21)

LTEバンド11はアップリンク1427.9~1447.9MHz、ダウンリンク1475.9~1495.9MHz

LTEバンド21はアップリンク1447.9~1462.9MHz、ダウンリンク1495.9~1510.9MHz

1.5GHz帯を指します。

  • Softbank:1427.9~1437.9MHz, 1475.9~1485.9MHz BW:10MHz(B11)
  • au:1437.9~1447.9MHz, 1485.9~1495.9MHz BW:10MHz(B11)
  • docomo:1447.9~1462MHz, 1495.9~1510.9MHz BW:15MHz(B21)

がそれぞれ割り当てられています。

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元々3Gより以前の携帯電話で利用されていた日本独自の周波数であり、海外版のスマホではほぼ対応していません。

auやSoftbankではどちらかというとトラフィックの分散を目的として整備されているようで、そこまで重要視されていないのか、キャリア端末でも一部の機種しか対応していません。

対してdocomoでは通信速度の高速化を目的に広いエリアで整備されており、大抵のキャリア端末(特に高級機種はほとんど)がこの周波数に対応しています。高速通信の恩恵を受けるには対応すべき周波数ですが、対応しているSIMフリースマホはほとんどありません。

なお、3社ともに利用可能なエリアの広さには影響しません。

1.8GHz帯(Band3)

LTEバンド3はアップリンク1710~1785MHz、ダウンリンク1805~1880MHzの1.8GHz帯(1.7GHz帯)を指します。

  • au:1710~1730MHz, 1805~1825MHz BW:20MHz
  • RMI:1730~1750MHz, 1825~1845MHz BW:20MHz、1765~1785MHz, 1860~1880MHz BW:20MHz(東名阪以外限定
  • Softbank:1750~1765MHz, 1845~1860MHz BW:15MHz
  • docomo:1765~1785MHz, 1860~1880MHz BW:20MHz東名阪限定

がそれぞれ割り当てられています。

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バンド3は事業者によってそれぞれ特徴が異なりますが、基本的にほぼ必須の周波数です。グローバルで最も採用されている周波数のため、ほとんどのスマホは対応しています。

auでは最近利用を始めた周波数です。通信の高速化を担っています。現状カバーしているエリアは東名阪などの人口密集地が主ですが、今後整備されていく予定です。

楽天モバイルでは主力の周波数です。4Gはこの周波数しか所持していません。東名阪以外の周波数は今後整備される予定です。

Softbankでは旧イーモバイル(現ワイモバイル)が所持している周波数を利用しています。全国で展開しているため、カバーしているエリアも比較的広いです。

docomoでは東名阪エリアにて高速化を目的として整備されている周波数です。なお免許の都合により原則東名阪以外では整備されていません。

なお、Softbankではこの周波数を5Gに順次転用しており、NR Bandはn3となります(auではまだ計画段階です)。

2.1GHz帯(Band1)

LTEバンド1はアップリンク1920~1980MHz、ダウンリンク2110~2170MHzの2.1GHz帯(2GHz帯)を指します。

  • au:1920~1940MHz, 2110~2130MHz BW:20MHz
  • docomo:1940~1960MHz, 2130~2150MHz BW:20MHz
  • Softbank:1960~1980MHz, 2150~2170MHz BW:20MHz

がそれぞれ割り当てられていますが、この周波数は現在でも3Gで一部運用されています。4Gの帯域幅は10MHz・15MHz・20MHzと複数存在します。

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4Gにおいて、上記の各3社は主力の4G周波数として利用しています。グローバルでも比較的採用例が多く、大抵のスマホは対応しています。

2.5GHz帯(Band41)

LTEバンド41は2496~2690MHzの2.5GHz帯を指します。

  • Wireless City Planning(以下WCP):2545~2575MHz BW:10+20MHz
  • 地域BWA:2575~2595MHz BW:20MHz
  • UQ:2595~2645MHz BW:10+20+20MHz

がそれぞれ割り当てられています。それぞれSoftbankおよびauは、これらの周波数をWCPおよびUQから回線を借りる形(MVNO)でサービスを提供しています。高速通信を主な目的として利用されています。

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地域BWAはここでは割愛します。

WCPでは10MHz、20MHzの帯域幅共にLTE互換のAXGPとしてサービスを提供しています。

UQでは2つの20MHz帯にてLTE互換のWiMAX2+として利用されています。残りの10MHzは2020年3月以前にWiMAXとして利用されていた帯域幅です。既に停波済であり、今後前半の20MHz幅と共に合計30MHz幅で5Gに転用されていく予定です。

こちらの周波数は利用できるエリアの広さには影響しませんが、通信速度向上の観点から対応すべき周波数の一つとなっています。

3.5GHz帯(Band42)

LTEバンド42は3400~3600MHzの3.5GHz帯を指します。

  • Softbank:3400~3440MHz, 3560~3600MHz BW:4x20MHz
  • docomo:3440~3520MHz BW:4x20MHz
  • au:3520~3560MHz BW:2x20MHz
  • がぞれぞれ割り当てられています。
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LTEとしては若干マイナーな周波数帯であり、海外版のスマホはLTE Band 42にあまり対応していません。

この周波数は高速通信を目的として人が集まる密集地にて整備されています。

対応していなくても利用可能エリアの広さには全く影響しませんが、高速通信を行うにあたって対応すべき周波数となっています。

なお、au(前半の20MHz幅もしくは40MHz幅全て)とSoftbank(前半の40MHz幅)ではこの周波数を5Gに順次転用しており、NR Bandはn78またはn77となります。

NR 3.5GHz帯(n78)

ここからは5Gの周波数として新たに割り当てられた、帯域幅の広いNRバンドについて記述していきます。

NRバンドn78は3300~3800MHzの3.5GHz帯を指します。なお、日本ではBand42と区別するため3.7GHz帯などと呼ばれます。

  • docomo:3600~3700MHz BW:100MHz
  • au:3700~3800MHz BW:100MHz

がそれぞれ割り当てられています。

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世界で最も利用されている5Gの周波数の一つです。海外版の5Gスマホの多くが対応しています。

sub6と呼ばれる比較的低い周波数の5Gです。

衛星干渉との兼ね合いから、整備がうまく進んでいません。

NR 3.7GHz帯(n77)

NRバンドn77は3300~4200MHzの3.7GHz帯を指します。なお日本ではn78と区別するため、3.9GHz帯や4.0GHz帯などと呼ばれることがあります。

  • RMI:3800~3900MHz BW:100MHz
  • Softbank:3900~4000MHz BW:100MHz
  • au:4000~4100MHz BW:100MHz

がそれぞれ割り当てられています。

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こちらも人工衛星との干渉の兼ね合いにより、整備がうまく進んでいません。

sub6と呼ばれる比較的低い周波数の5Gです。

n77はn78を内包していますが、基本的に相互対応はしていません。

NR 4.7GHz帯(n79)

NRバンドn79は4400~5000MHzの4.7GHz帯4.5GHz帯)を指します。

  • docomo:4500~4600MHz BW:100MHz
  • ローカル5G向け:4600~4900MHz BW:300MHz

が割り当てられています(ローカル5Gは予定も含む)。

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このバンドは中国などで採用例がありますが、あまりメジャーではありません。

人工衛星との干渉は考慮しなくても良いため、docomoではn78の周波数が利用出来ない地域で主に整備されています。

また採用する移動体通信事業者がdocomoだけなのもあり、日本で発売されている5G対応スマホでもn79に対応していないものがあるので、注意が必要です。

また、ローカル5Gの割り当て周波数もこのバンドに含まれます。ただし今回とは主旨が外れるため詳細は割愛します。

NR 28GHz帯(n257)

NRバンドn257は26500MHz~29500MHzの28GHz帯を指します。

  • RMI:27000MHz~27400MHz BW:400MHz
  • docomo:27400~27800MHz BW:400MHz
  • au:27800~28200MHz BW:400MHz
  • ローカル5G向け:28200~29100MHz BW:900MHz
  • Softbank:29100~29500MHz BW:400MHz

がそれぞれ割り当てられています(ローカル5Gは予定も含む)。

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28GHz帯はミリ波と呼ばれ、広い帯域を確保できるため超高速通信が可能です。

しかし、高周波のため広範囲をカバーできず、現状は対応しているキャリア端末も非常に少ないです。

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