【Ad】このレビューはGoogle広告により収益を得ています。
Galaxy S24+(Plus)を購入したので、実際にメイン端末として1か月使ってみたレビューをまとめます。
スペック
Galaxy S24+のスペックは以下の通りです。
参考程度に、先代モデルのスペックも併記します。
Galaxy S24+ | Galaxy S23+(参考) | |
---|---|---|
WiFi | IEEE 802.11 a/b/g/n/ac/ax 2.4G/5GHz/6GHz | IEEE 802.11 a/b/g/n/ac/ax 2.4G/5GHz/6GHz |
Bluetooth | 5.3 | 5.3 |
ディスプレイ | 6.7インチ Dynamic AMOLED 2X | 6.6インチ Dynamic AMOLED 2X |
リフレッシュレート | ?-120Hz(可変) | 48-120Hz(可変) |
解像度 | 3120 x 1440 | 2340 x 1080 |
寸法 | 158.5 x 75.9 x 7.7 mm | 157.8 x 76.2 x 7.6 mm |
重量 | 196g | 195g |
プロセッサ | Exynos 2400 10コア、3.2GHz | Snapdragon 8 Gen 2 for Galaxy 8コア、3.36GHz |
メモリ | 12GB | 8GB |
バッテリー容量 | 4,900mAh | 4,700mAh |
リアカメラ | ①超広角 12MP F2.2 ②広角 50MP F1.8 ③望遠 10MP F2.4(光学3倍) | ①超広角 12MP F2.2 ②広角 50MP F1.8 ③望遠 10MP F2.4(光学3倍) |
生体認証 | 指紋(画面内)/2D顔認証 | 指紋(画面内)/2D顔認証 |
S24+は今作のSシリーズで最もカタログ上に変化のあったモデルと言えます。プロセッサだけでなく、ディスプレイやメモリなどのスペックが底上げされており、先代のS23+と比べても改善点が多くなっています。
ディスプレイはDevice Info HWによると、リフレッシュレート最低10Hzまで対応しているようです。メディアによっては1Hz~120Hzの可変との記載もあります。
また解像度がWQHD+に向上し、長らく最上位のUltraのみにあった解像度選択の設定変更が利用できるようになっています。
S24でも共通ですが、プロセッサは原則的にExynos 2400を搭載するようになりました。
ただし中華圏、アメリカなどを含む一部地域では、Snapdragon 8 Gen 3 for Galaxyを搭載します。
なお各プロセッサの違いについては以下の記事で深堀りしています。
今回購入したのはベトナム版12/256GBモデルです。カラーはオンライン限定のオレンジをチョイスしました。
側面の加工やデザインも相まって、ぱっと見た印象はProでないiPhoneにも似ています。
先代のS23シリーズと比較すると、より角ばったデザインになりました。
大きくデザインは変わっていませんが、本体形状やサイズが微妙に変化しているため、S23+のケースやフィルムとは互換性がありません。
通信面
モバイル通信の挙動を簡単に紹介します。
なお本端末は技適未確認のため、日本在住の方による日本国内での利用は推奨しません。
対応バンド
モデル名 | SM-S926B/DS(S24+) |
2G GSM | GSM850, GSM900, DCS1800, PCS1900 |
3G UMTS | B1(2100), B2(1900), B4(AWS), B5(850), B8(900) |
4G FDD LTE | B1(2100), B2(1900), B3(1800), B4(AWS), B5(850), B7(2600), B8(900), B12(700), B13(700), B17(700), B18(800), B19(800), B20(800), B25(1900), B26(850), B28(700), B66(AWS-3) |
4G TDD LTE | B38(2600), B39(1900), B40(2300), B41(2500) |
5G FDD Sub6 | N1(2100), N2(1900), N3(1800), N5(850), N7(2600), N8(900), N12(700), N20(800), N25(1900), N26(850), N28(700), N66(AWS-3) |
5G TDD Sub6 | N38(2600), N40(2300), N41(2500), N77(3700), N78(3500) |
ベトナム版は大きく分けると東南アジア向けのモデルに分類されます。デュアルSIMに対応し、物理SIMスロット2つとeSIMの両方に対応したモデルも存在します。
ただし日本での入手難易度はやや高く、基本的に越境ECサイトから購入が第一選択になるかと思います。
モバイル通信まとめ
検証した結果、日本で利用するにあたっての挙動は以下の通りです。
- 4Gエリアにおいては全キャリア支障なし
- 5Gエリアは概ね利用可
- 通話において支障はなし
基本的には支障なく利用できそうです。
ただしドコモの5G主力バンドであるn79に対応していないため、ドコモ回線で高速通信できる範囲は国内版よりも狭いでしょう。
通信速度面においても国内版より劣りますが、国際ローミング用としては十分だと思います。
パフォーマンス
ベンチマークやゲームなどで簡単にパフォーマンスの計測を行いました。
AnTuTu V10
室温20℃程度の条件下において、AnTuTuでは外部冷却なしで約175万点、外部冷却ありで約190万点弱というスコアになりました。
サーキュレーターによる空冷の有無で約1割弱のスコア差が生じるようですが、発熱の割にはスコア差が少ないと思います。
冷却なしでは20℃近い温度上昇がみられました。夏季の計測でもないのに44℃台とかなりの高温になっており、少々発熱が目立つ印象です。
ちなみにSnapdragon 8 Gen 3 for Galaxy搭載のS24 Ultra(512GBモデル)では約200~210万点でした。本体構造の差異もあると思われますが、GPUスコアはSnapdragon(S24 Ultra)のほうが高く出やすい傾向にあるようです。
Geekbench
Geekbench 5
Geekbench 6
Geekbenchは5・6ともに同S24 Ultraと比較するとシングルスコアがわずかに低く、マルチスコアはほぼ同等という傾向にあるようでした。
CPUの最大周波数やコア数を考えると妥当な差だと思います。
シャニソン
「アイドルマスター シャイニーカラーズ Song for Prism」(シャニソン)にて、最も負荷のかかるグラフィック設定かつ特定のメンバー構成で「星の声」MVを再生すると、下記の計測結果となりました。
S24 Ultraでは平均57fpsだったこともあり、最新ハイエンドの割にカクつきが目立ちました。
国内向けのゲームであること、日本では基本的に想定されていないであろうプロセッサ(Exynos 2400)であることを考えると、最適化の問題があるように思います。
なお、デフォルトのグラフィック設定であれば十分快適にプレイできました。
学マス
「学園アイドルマスター」(以下学マス)にて、グラフィックを「高」に設定したうえで、葛城リーリヤの「白線」True Liveを再生したところ、以下の結果となりました。
一気にフレームレートが落ちる場面は少ないですが、少々カクつく場面がある印象でした。一方でプロデュース中、コミュ再生中にスペック不足を感じることはありません。
とはいえ消費電力とのバランスや発熱も考慮すると、ある程度画質設定を下げてプレイしたほうが総合的に快適だと思います。
なお、Exynos 2400版Galaxy S24+ではデフォルト画質設定が「標準」になっているため、ゲームの仕様により最高画質までグラフィック設定を上げることができません。
学マスではプレイ時の発熱が気になる一方で、発熱による性能低下は1時間以上プレイしても起きませんでした。ただしこれは5月に実施した結果のため、夏場では性能低下が発生する可能性があります。
パフォーマンス総論
普段使いではハイエンドにふさわしく、一切カクつきを感じません。執筆時点ではSNSやブラウジングにおいて目立った発熱も感じませんでした。
ゲームではプロセッサに起因する最適化面で少々不安要素があります。しかし今回検証した2つのゲームタイトルでは、Exynosの兄弟プロセッサともいえるGoogle Tensor G3搭載のPixel 8よりも安定しており、かつ高いパフォーマンスを発揮していました。
負荷をかけた場合の発熱は気になるものの、春の気候では発熱による性能低下はないようです。夏場での検証はまだできていませんが、少なくともS22シリーズよりは安定していると感じます。
カメラをチェック
静止画
物理的なカメラ構成は従来と変わりませんが、画像を処理するプロセッサは異なります。
参考程度に、実際にGalaxy S24+で撮影した作例を一部掲載します。色味やHDRの傾向など参考にしてください。
※サイトに掲載する都合上1200 x 900解像度まで圧縮しています。
動画
以下2点は超広角カメラで撮影したFHD60fps動画のサンプルです。
※アップロードしたYouTubeアプリの仕様なのか少々ビットレートが低く表示されていますが、元ファイルはもう少し低ノイズで安定しています。
スーパー手振れ補正以外は同じ設定で撮影しています。
小走り程度であればこれを適用していなくても十分手振れ補正がかかる様子でした。
個人的な感覚にはなりますが、S23 Ultra並みの手振れ補正能力があるように感じました。
スピーカーをチェック
本体スピーカーをマイクで集音したファイルが以下です。
S24 Ultraより低音域が弱く、中~高音域が強い特徴がみられます。
とはいえ全体的にバランス良くまとまっており、ハイエンドであることを考えても十分な高音質だと思いました。
※楽曲はこちらから引用しました。
Track: Spektrem – Shine [NCS Release]
Music provided by NoCopyrightSounds.
Watch: • Spektrem – Shine …
Free Download / Stream: https://ncs.io/Shine
指紋がつきにくい
本体は従来から引き続きアルミフレームを採用しています。
ただ表面加工が先代とは異なるようで、より一層指紋がつきにくい加工となっています。
またチタンではないので、酸化被膜のようなものもできません。
個人的に空気に触れるだけで被膜ができるチタンフレームがあまり好きではなく、質感についてはS24 Ultraよりも良いと感じました。
バッテリー持ちをチェック
一定の輝度かつWi-Fi環境下で、コンテンツ鑑賞やSNS、ブラウジングを主に利用した際のバッテリー持ちを検証しました。
当サイトが実施している従来のレビューと概ね同じような使い方で100%から20%まで使用すると、画面ON時間は14時間31分でした。
S24 Ultraには及びませんが、この値はS23 Ultraとほぼ同じ駆動時間であり、かなりバッテリー持ちが良いことが分かります。
実際に使っていても、ゲームしなければ1日で使い切ることは難しいと感じます。
多少の細かい設定や使用しているアプリの使用時間が異なるため過去データと完全な比較はできませんが、近年のSシリーズらしくバッテリー容量の割には駆動時間が長いです。
良いと思った点
7世代のOSアップデート保証
Galaxy S24シリーズでは7世代のOSアップデート保証の対象となりました。S24+ももちろん対象となっており、この恩恵を受けることができます。
システム面で長く使えるということは値崩れペースの減少が期待できるため、短期間で頻繁に買い換えるマニアにとってもメリットがあると言えるでしょう。
S23シリーズでは5世代、S24シリーズが発売した時点ではすでに2世代目に突入しているので、長く使うという面においてはS24シリーズを選ぶべきだと思います。
なお、Google Pixelのように毎月セキュリティパッチが降りてくるとは限らない点には注意が必要です。
スペックが上がった
最上位のUltraを除くGalaxy Sシリーズは、S20シリーズまで12GBだったメモリが8GBに減少しています。さらにディスプレイ解像度もWQHD+からFHD+にスペックダウンしており、長らくコストカットが強く意識されたラインナップになっていました。
しかしPlusモデルではようやくメモリ12GBとなり、ディスプレイ解像度もFHD+からWQHD+に復活しました。
実際にこの差を感じることはほとんどないと思われますが、ハイエンドという立ち位置からも、スペックが高くて損することはないでしょう。
これだけでS23+ではなくS24+を選ぶ価値があると思います。
完成度の高さ
最新のGalaxy Sシリーズに共通して言えることですが、やはり完成度の高さが良い点として挙げられます。
アプリごとの最適化問題はあれど、ソフトウェア・ハードウェアともに申し分なく、日常的に使用するスマートフォンとしてふさわしい1台に仕上がっていると言えるでしょう。
実際にS24+を1か月使ってみても気になる不具合はなく、非常に快適に使用できています。
惜しいと思った点
中間モデルでも高い
昨今の円安傾向や物価上昇の煽りを受け、Galaxy S24シリーズもやや割高になってしまっています。S24+はS24 Ultraよりも価格が抑えられているものの、依然として高く、庶民にはなかなか手が出せない価格だと思います。
筆者は4月にイオシスで14万円弱で購入していますが、これでも購入時点ではかなり割安なほうでした。そのほかのショップを見ると16~17万円程度の出品が多かったため、筆者もしばらく購入をためらうほどでした。
この価格に見合った価値があるかは賛否が分かれるかもしれません。
S23シリーズで十分
正直なところ、無理に最新モデルを買う必要はないと思います。
昨年の時点でGakaxyはかなり完成されているため、値段が安ければS23シリーズで良いのではないかと思います。
またPlusはSシリーズのなかでも中間モデルにあたります。よく言えばちょうど良い立ち位置ですが、悪く言えば中途半端です。
先代からかなりスペックアップされているとはいえ、自身が本当に中間モデルを選ぶべきなのかは、お財布とよく相談した方が良いと思います。
日本未発売
日本では唯一発売されていないGalaxy S24シリーズのモデルであること、これがS24+の最も残念なポイントだと思います。入手したいのであれば海外モデルや並行輸入品を輸入するしかありません。
このため画面保護フィルムや本体ケースなどの入手に少々難があります。
もし購入する際は、これらのことを念頭に置いた方が良いでしょう。
まとめ
個人的にSシリーズの中間モデルはS20+以来4年ぶりに使用しましたが、円安によって日本円価格が上昇するなか、敢えてS24+を選ぶ価値があるように思いました。
Snapdragonプロセッサでなくとも今作はかなり高い完成度となっており、マニアでも満足できる製品だと感じます。
他人と被りたくない人、安定感とバランスを求める人にはオススメです。
コメント