フラグシップGalaxyタブレットに初めてDimensityプロセッサが搭載される可能性が浮上しました。朝鮮日報が報じています。
米国版Tab S10+はDimensity 9300+搭載か
同メディアによると、次期フラグシップGalaxyタブレットとなるGalaxy Tab S10シリーズ(仮称)では、Tab S10とS10+にDimensity 9300+が搭載される予定である、と報道しています。
実際に搭載されることになれば、スマートフォンを含むフラグシップGalaxyにDimensityプロセッサが搭載されるのは初めてとなります。
なおGeekbench Browserには米国版Galaxy Tab S10+とみられるデバイスがあり、確かにコア数やCPU構成、周波数の設定がDimensity 9300+と一致していることが分かります。
ここ数年のDimensityは性能が飛躍的に向上しており、同世代のSnapdragon 8シリーズと比較しても引けを取らないパフォーマンスを発揮することもあります。
またプロセッサの単価がQualcommと比べて安価であるとされているため、仮に搭載が実現された場合、本体価格の上昇を抑えることにも寄与しそうです。
ハイエンドSoCの調達に課題
フラグシップGalaxyにもDimensityを搭載する可能性が浮上しているのは、搭載するに足りる性能とサムスンが認めたからなのかもしれません。しかし、それ以外にハイエンドプロセッサの調達に課題が生じていることも大きいと筆者は考えています。
朝鮮日報の同記事でも触れられている通り、Snapdragon 8シリーズは年々単価が上昇しているようです。ハイエンドAndroidにおいては、実質的にQualcommのSnapdragonが独占している状態です。したがって、スマートフォンメーカー各社が価格設定に頭を悩ませていることは容易に想像できます。
サムスンも例外ではありませんが、自社でExynosプロセッサを製造しています。そのためこれが問題なく量産できれば、価格上昇のリスクを軽減することが可能です。実際にGalaxy S24とS24+では原則Exynos 2400が搭載されたためか、米ドルベースでは価格上昇がある程度抑えられていました。
またExynos 2500(仮称)では未だに量産体制が整っていないという報道があります。これらの理由により、Galaxyを担当するサムスンのMX事業部は、ハイエンドプロセッサの調達を見直している可能性があります。
※補足情報
同じサムスンとはいえ、モバイルプロセッサのExynosを担当する部門(DS)と、モバイル端末のGalaxyを担当する部門(MX)は異なります。したがって、必ずしも各々の意見や方針が一致するとは限りません。
複数のプロセッサを採用すると、販売するスマートフォンが供給不足に陥ったり、原価の高騰によって自社の利益が減少したりするリスクを低減することが可能です。
Galaxyの今後の動向に注目です。
参考
TSMC發 인상이 나비효과 일으켰나…삼성 태블릿에 대만 AP 첫 탑재 < 반도체·디스플레이 < 기업 < 기사본문 – IT조선 (chosun.com)
Galaxy S25 may not use Snapdragon globally if Samsung’s efforts pay off – SamMobile
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