au版Galaxy S23(SCG19)の通話・4G・5G利用可否を検証

Android

日本でも4月20日よりGalaxy S23シリーズが発売されています。

国内版もSAMSUNGロゴとなったものの、引き続きSIMフリー(メーカー直販)モデルは販売されなかったため、最安値のau版が事実上の代替となっています。

そんなau版のGalaxy S23(SCG19)を入手したので、au・ドコモ・ソフトバンク・楽天の回線で通話・通信を含む動作の検証を行いました。

※注意事項

・基本的にSIMカード(シングルSIM)で動作の検証を行っています。eSIMについては同様の挙動になる可能性が高いものの、実際に検証しているわけではないため、あくまで参考程度に留めておいてください。

・5G通信は全てNSAでの検証となります。5G SAについては検証していません。

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対応バンド

対応バンドをおさらいします…と言いたいところですが、執筆時点でSCG19の対応バンドは正式に発表されておらず、認証機関でも全ての対応バンドは明らかになっていません

auにて対応バンドが公開されたため、以下に記載します(2023年5月10日更新)。

モデル名SCG19
2G GSM850, 900, 1800, 1900
3G UMTSB1(2100), B5(850)
4G FDD LTEB1(2100), B2(1900), B3(1800), B4(AWS), B5(850), B7(2600), B8(900), B12(700), B13(700), B18(800), B19(800), B20(800), B21(1500), B26(850), B28(700)
4G TDD LTEB38(2600), B39(1900), B41(2500), B42(3400)
5G FDD Sub6N3(1800), N28(700)
5G TDD Sub6N41(2500), N77(3700), N78(3500), N79(4500)
5G TDD
mmWave
n257(28G)
出典:au

※太字は日本で利用されているバンド

運用バンドの確認

執筆時点で各通信事業者が運用している4G以降のバンドをおさらいします。

4G/LTE700MHz帯800MHz帯900MHz帯1.5GHz帯1.7GHz帯2GHz帯2.5GHz帯3.4GHz-
3.5GHz帯
docomoB28B19/B26B21B3B1B42
auB28B18/B26B11B3B1B41B42
SoftbankB28B8B11B3B1B41B42
RakutenB18/B26B3
スクロールできます
5G/NR700MHz帯1.7GHz帯2GHz帯2.3GHz帯2.5GHz帯3.4GHz-
3.5GHz帯
3.7GHz帯4.5GHz帯28GHz帯
docomon28(n1)n78n78n79n257
aun28(n3)(n40)n41n78n78,n77n257
Softbankn28n3n77n77n257
Rakuten(n3)n77n257
スクロールできます

※括弧は今後運用することが確定的な周波数

検証結果

以下実機の検証結果です。

なお本機種も例に漏れず、APNは基本的に大手通信事業者のみしか保存されていません(UQ mobileやpovoのAPNは当該のSIMを挿すと出現しました)。

MVNOなどを利用する場合、原則手動でAPNを作成・編集する必要があります。

注意:自社・他社のSIM切り替えで再起動がかかる

2022年下半期以降の国内版Galaxyは他社バンドに対応した代わりに、自社回線と他社回線のSIMを差し替えたり切り替えると再起動する仕組みになっています

たとえば今回のau版Galaxyでは、au回線を使用したSIMカード(楽天を除く)と他社SIMを差し替えると再起動がかかります。

必ずしもSIM差し替えで再起動がかかるわけではありませんが、一部条件において再起動がかかる点には注意が必要です。

docomo

  • 4G通信:少なくともB1,B3,B19,B21,B42で利用可能
  • VoLTE通話:利用可能
  • 5G通信:少なくともn78,n79で利用可能

ドコモでは4G・5Gともにほぼエリアに支障なく利用可能です。

VoLTEは難しい設定など一切不要で、自動的に有効になります。通話は4Gで問題なく利用可能です。

5Gも日本全国で利用できると思われますが、ミリ波は使用できません。

転用5Gについてはエリアが狭いため検証できていません。ただ700MHz帯(n28)は利用できる可能性が高いです。

au

  • 4G通信:B1,B3,B18,B28,B41,B42で利用可能
  • VoLTE通話:利用可能
  • 5G通信:n28,n41,n77,n78,n257で利用可能

当然といえば当然ですが、au回線は問題なく利用できそうです。

auメインブランドでは本機種よりSIMカードが変更され、5G SA対応のSIM(440-54)になりましたが、UQ mobileおよびpovo2.0は問題なく利用できるようです。

ただし従来のauメインブランドのSIMカード(440-51)やpovo1.0については利用可否不明です。

Softbank

  • 3G通信:利用不可
  • 4G通信:少なくともB1,B3,B8,B41,B42で利用可能
  • VoLTE通話:利用可能
  • 5G通信:少なくともn28,n77で利用可能

ソフトバンク回線は3G以外ほぼ全てのエリアで利用可能です。3Gは意図的に制限されており、日本のSIMカードでは利用できなくなっていると思われます。

5Gもミリ波以外ほぼエリアに支障なく利用できそうです。Sub6-CAについても利用可能でした。

Rakuten

  • 4G通信:B3,B18で利用可能
  • VoLTE通話:利用可能
  • 5G通信:n77で利用可能
  • Rakuten Link:利用可能

楽天モバイルについても特に問題なく利用できます。

5Gだけ使えないということもなく、4G・5Gともに利用が可能です。ただしミリ波は利用できません。

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まとめ

以下検証結果のまとめです。

docomoauSoftbankRakuten
3G×
4G
5G
VoLTE
Rakuten Link

前回検証した楽天モバイル版Galaxy Z Flip4と同じく、どの通信事業者も問題なく利用できそうです。

ただしau以外でミリ波を利用することができなくなっており、NSAかつSub-6のみの利用に留まっているようでした。


ちなみに筆者はauユーザーではないため、auショップ(実店舗)にて端末単体購入の手続きを行いました。

転売防止のため身分証明書を入念に確認されますが、手数料がかからないためオススメです。

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