以前よりGalaxyは国内外のモデル問わず「ソフトバンクのVoLTEにだけは非対応」という挙動でした。
しかし、アップデートによって徐々に対応するモデルが増加しています。今回は手元にあるGalaxy実機全てでアップデートによる対応を確認したので、結果と考察をまとめます。
2022年4月のアップデートで日本の全キャリアVoLTE対応へ
香港版Galaxy S22 Ultra(SM-S9080/TGY)では、2022年4月のセキュリティパッチのアップデート(バージョン:S9080ZHU1AVCK / S9080OZS1AVCK / S9080ZCU1AVCJ)から、ソフトバンクのVoLTEに対応しました。以降のアップデートでも引き続き利用できています。
従来では日本の通信事業者の中でソフトバンクのみVoLTEに対応にしておらず、通話の際は3Gにフォールバックしていました。
しかし筆者に検証によると、アップデート後はVoLTEアイコンも表示され、4Gピクトのまま通話が可能になったことが明らかとなりました。
これにより本機種は日本の4キャリア全てでVoLTE通話と4G通信が可能になりました。
なお8月末〜9月以降のアップデートでステータスバーのVoLTEマークが消失しますが、引き続き日本の通信事業者全てでVoLTEが利用できます。
別モデルにも波及か
早期に4月のアップデートが降りてきた韓国向けGalaxy S22 Ultraを皮切りに、海外版S22 Ultraにおいて、ソフトバンクのVoLTEに対応しつつあります。
香港版にも波及していることから、今後S22シリーズ以降にリリースされたGalaxyでは、一定条件のもと対応していく可能性があります。
これにより、訪日外国人などがソフトバンクで利用しやすくなることが期待されます。
ちなみに国内版でもZ Fold3(SC-55B)でソフトバンクのVoLTE対応を確認したので、国・地域問わずアップデートで対応しているようです。
日本向けサムスン直販モデルがきっかけ?
筆者は当初国際ローミング用に対応しているのかと思っていましたが、国内版Galaxy M23 5Gの登場によるものである説が有力です。
本機種は国内向け5G対応Galaxyで唯一3Gと4GのBand 8(900MHz帯)に対応しています。つまりソフトバンク回線で使用することを想定しているため、まず本機種を同社のVoLTEに対応させたのだと考えられます。
そのついでに付加価値として、海外版S22 UltraにてソフトバンクのVoLTEに対応させているのかもしれません。
ただしソフトバンクのVoLTEに対応したからといって、ソフトバンクでGalaxyが復活するとは限りません。可能性はゼロではないですが、恐らく国内版のサムスン直販モデル(いわゆるSIMフリー版)がSシリーズに波及する可能性のほうが高いでしょう。
いずれにせよ、サムスン電子ジャパンは日本の消費者にとって良い方向に舵を切りつつあります。今後のGalaxyの日本展開に注目です。
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