Galaxy S22 レビュー – 電池持ちを妥協すれば良い製品

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手元に届いてから1週間が経ったので、以前使用していたS21や現在も使用しているS22 Ultraなどと比較しつつ、Galaxy S22のレビューを行います。

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スペック

以下簡単なスペック表です。実機で確認したものも含みます。

WiFiIEEE 802.11 a/b/g/n/ac/ax 2.4G/5GHz
Bluetooth5.2
ディスプレイ6.1インチ Dynamic AMOLED 2X
リフレッシュレート48-120Hz
解像度1080 x 2340
寸法146.0 x 70.6 x 7.6 mm
重量167g
プロセッサSnapdragon 8 Gen 1 (2.99GHz,2.4GHz,1.7GHz)
メモリ/ストレージ8GB / 256GB(外部メモリ非対応)
Androidバージョン12(One UI 4.1)
バッテリー容量3700mAh
リアカメラ①超広角 12MP F2.2
②広角 50MP F1.8(OIS)
③望遠 10MP F2.4(光学3倍)
インカメラ10MP F2.2
生体認証指紋(画面内)/2D顔認証
防水・防塵IP6X/IPX8
出典:Samsung(韓国)

今回購入したのは韓国版です。ちなみに韓国向けのS22はストレージ256GBモデルのみのラインナップとなっています。

なおアスペクト比が先代の20:9から19.5:9へと変更されました。その分ややスペック上の画面サイズが小さくなっています。

S22シリーズでは全機種で可変リフレッシュレートが謳われていますが、S22 Ultra以外はディスプレイにLTPO技術が採用されていないようです。おそらく本機種は状況に応じて48Hz、60Hz、96Hz、120Hzの4段階を切り替えて、バッテリー消費を最適化していると考えられます。要するにいわゆる「なんちゃって可変リフレッシュレート」だと思います。

ベンチマーク計測結果

Geekbench 5、AnTuTu v9を実機で計測しました。

AnTuTu

Galaxyは本体温度によるパフォーマンス制限(サーマルスロットリング)が他メーカーと比べて厳しいため、外部から冷却を行った計測結果(ラボスコア)と室温28℃での計測結果を比較してみます。

ラボスコア(外部冷却あり)

冷却ありの場合、Snapdragon 8 Gen 1搭載機種らしいスコアが出ました。少なくともAnTuTuにおいてはパフォーマンス制限を行っていないようです。

通常スコア(外部冷却なし)

外部からの冷却有無で10万点近くスコア結果に差が出ました。夏場の計測である影響もありますが、本体の冷却が追い付いていない印象を受けました。

とりあえず普段使いのパフォーマンスに関しては全くもって支障ありません。ただし重いゲームを長時間プレイする場合、このパフォーマンスを維持することは難しいと考えられます。

Geekbench

ハイエンドとしては十分な性能なうえ、実際に使っていて性能の差を感じることはありませんが、マルチスコアが手元のS22 Ultraより200ポイント少ない点が気になりました。

まあよくあるハイエンドのスコアだと思います。

復活した高級感

先代モデルとなるGalaxy S21では背面がプラスチックでした。そのため質感がミドルクラスと同じで、フラグシップモデルの割に高級感がありませんでした。

しかしS22では背面が再びガラスとなり、フラグシップの名に恥じない高級感を取り戻しています。

写真ではなかなか伝わりにくいですが、今回選んだ日本未発売のグリーンは上品なカラーで、より一層高級感を引き立たたせています。

これだけでも買って良かったと感じます。

先代より小型に

今回Galaxy S22はS21比で更に小型化しています。具体的に言うと縦に約5mm、横に約1mm小さく、厚さが約0.3mmほど薄くなりました。そのためより一層コンパクトハイエンドといえるサイズにまとまっています。とはいえ実際に使ってもあまり差を感じることはありません。

また比較的小さいせいか、167gと軽量の割にはずっしりとした印象を受けました。「重い」というよりは「中身が詰まっている」という感じです。

意外とズームが使える

本機種は30倍までズームが可能です。S22 Ultraのような大掛かりなペリスコープ機構は搭載していませんが、十分な性能を持ち合わせているようです。

以下0.6倍、1倍、3倍、10倍、30倍の作例です。また以前撮影したS22 Ultraの30倍作例と比較します。

超広角(0.6倍)
広角(1倍)
望遠(3倍)
望遠(10倍)
望遠(30倍)
参考:S22 Ultra望遠(30倍)

さすがにS22 Ultraと比較すると明確な差を感じますが、最大倍率でここまでハッキリ写るのであれば十分実用的だと思いました。


その他、カメラアプリの動作がハイエンド機種の割にやや重い点が気になります。おそらく発熱しないようにパフォーマンスを制限しているとみられます。ちなみに1年前に使っていたころのS21はもっと重かったです。

発熱もやや気になる

システムで確認できるバッテリー温度はS22 Ultraと大きく変わりないですが、本体を持った時は明らかにS22 Ultraよりも熱を感じます。エアコンが効いた室内でも、風が当たらない限りは本体が全体的に温かくなります。

しかしS21もほぼ同じような体感だったので、特段プロセッサが悪いというわけではなさそうです。筐体が小さいとどうしても表面に熱が伝わりやすいのだと考えられます。

別にS22に限った話ではないですが、重いゲームを長時間行う際は低温やけどに気を付けた方がいいかもしれません。

バッテリー持ちが残念

小型化したということは、バッテリー容量も減少したということです。S21のバッテリー容量は4000mAhでしたが、S22は3700mAhと1割弱も減ってしまいました。

当然ながらバッテリー持ちは良いと言えません。具体的に比較をしたわけではありませんが、S21比でもあまり良くない印象を受けました。筆者の使い方(常時リフレッシュレート最大120Hz)では満充電100%から20%までで、画面オン時間が8時間弱でした。

S22 Ultraで同じような使い方をすると20%時点で11時間程度なので、ちょうど2/3くらいのバッテリー持ちであると言えそうです。まあバッテリー容量の物理的な差を考えると妥当だと思います。

ライトユーザーならとりあえず1日は持つと思いますが、ハードユーザーはこの1台だけ、かつ1回の充電で1日を乗り越えることは厳しいでしょう。

その他

スピーカー音質は普通

本機種のステレオスピーカー音質は悪くないです。ただし低音が弱く迫力に欠けます。

とはいえ必要十分な性能は持ち合わせているので、動画を視聴する程度の使い方であれば全く問題はないでしょう。

フィルムの選択肢は割と多い

GalaxyはS22シリーズから試供品の画面保護フィルムが貼り付けられていませんが、本機種はフラットディスプレイなので、比較的フィルムの選択肢があります。画面内の指紋センサーも年々性能が良くなっており、今ではガラスフィルムでも指紋認証を利用できることが多いです。

ただし全てのガラスフィルムで指紋認証が使えるわけではないことと、ベゼルが細すぎるためケースとの干渉は考慮が必要なことには注意しなければなりません。

まあどうしてもガラスでないとダメ、という人以外はサムスン純正のフィルムを貼っておけば良いです。

まとめ

○良いところ

  • 貴重な小型ハイエンドで取り回しが良い
  • 10万円以下で最新フラグシップ
  • 美しい外観

×残念なところ

  • バッテリー持ちが悪い
  • 熱い
  • 突出した点がない

やはりハイエンドプロセッサを搭載した最新モデルというだけあって、処理性能に困ることはほぼありません。小型でポケットにも入れやすく、持ち運びが捗ります。

円安によって値上がりが続く中、本機種は執筆時点でも状態の良い中古や未使用品で10万円を切る場合があり、最新フラグシップとしては悪くない価格で出回っています。

またS21から実装されていますが、スーパー手ブレ補正をオンにした状態でも1080p60FPSの動画撮影が可能です。出先などでさっと撮影したい時にも重宝します。

発熱はハイエンド機種なのである程度仕方ないと言えますが、バッテリー持ちは決して良いと言えません。バッテリー持ちを重視している人は、高くともS22+やS22 Ultraを購入したほうが良いと思います。


価格も含めて全体的に「万人受け」を意識された作りであり、これといって突出した点はありません。とはいえ完成度は概ね高く、ミドルクラスを使うよりは間違いなく満足度が高いです。バッテリー持ちを除けばかなり理想的だと感じました。

最新ハイエンドが欲しい人、バッテリー持ちをさほど重視していない人はオススメです。

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