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今年もいつも通り、Galaxy S25 Ultraを発売日で購入しています。
早いもので実際に使用してから2か月以上経過したので、長期間使用した所感をレビューしていきます。
スペック
念のためスペックについておさらいしておきます。
今回レビューに使用する端末は香港版のため、国内版とはSIM構成を含む通信面などの仕様が若干異なります。予めご了承ください。
なお、その他の基本的なハードウェア構成は同等です。
Galaxy S25 Ultra | Galaxy S24 Ultra | Galaxy S23 Ultra | |
---|---|---|---|
WiFi | IEEE 802.11 a/b/g/n/ac/ax/be 2.4GHz/5GHz/6GHz | IEEE 802.11 a/b/g/n/ac/ax/be 2.4G/5GHz/6GHz | IEEE 802.11 a/b/g/n/ac/ax 2.4G/5GHz/6GHz |
Bluetooth | 5.4 | 5.3 | 5.3 |
ディスプレイ | 6.8インチ Dynamic AMOLED 2X | 6.8インチ Dynamic AMOLED 2X | 6.8インチ Dynamic AMOLED 2X |
リフレッシュレート | 1-120Hz | 1-120Hz | 1-120Hz |
解像度 | WQHD+ (1440 x 3120) | WQHD+ (1440 x 3120) | WQHD+ (1440 x 3088) |
寸法 | 162.8 x 77.6 x 8.2 mm | 162.3 x 79.0 x 8.6 mm | 163.4x 78.1 x 8.9 mm |
重量 | 218g | 232g | 233g |
プロセッサ | Snapdragon 8 Elite for Galaxy (4.47GHz, 3.5GHz) | Snapdragon 8 Gen 3 for Galaxy (3.39GHz, 3.1GHz, 2.9GHz, 2.2GHz) | Snapdragon 8 Gen 2 for Galaxy (3.36GHz,2.80GHz,2.02GHz) |
メモリ | 12GB | 12GB | 12GB |
バッテリー容量 | 5,000hAh | 5,000mAh | 5,000mAh |
リアカメラ | ①超広角 50MP ②広角 200MP ③望遠 10MP (光学3倍) ④望遠 50MP (光学5倍) | ①超広角 12MP ②広角 200MP ③望遠 10MP (光学3倍) ④望遠 50MP (光学5倍) | ①超広角 12MP ②広角 200MP ③望遠 10MP (光学3倍) ④望遠 10MP (光学10倍) |
インカメラ | 12MP | 12MP | 12MP |
生体認証 | 指紋(画面内)/2D顔認証 | 指紋(画面内)/2D顔認証 | 指紋(画面内)/2D顔認証 |
外観は角丸デザインとなりました。より一層Sシリーズらしくなった感じがします。
フラットディスプレイでSペンを内蔵していたGalaxy Note20も思い出します。

今作では薄型・軽量化が実現されました。実際に持ってみるとその差を感じることができます。
なお横幅も狭くなっていますが、個人的にこの恩恵はあまり感じることができませんでした。
プロセッサはQualcommのスマホ向け最上位モデルとなるSnapdragon 8 Eliteのオーバークロック版を搭載しています。S25シリーズはSnapdragonのみを搭載しており、Exynos搭載モデルは海外にも存在しないようです。
なおカメラでは超広角のセンサーがアップデートされています。静止画・動画の作例については後述します。
パフォーマンス
主要ベンチマークアプリを実機で計測しました。
個体によって数値に多少のブレがあると思われますが、参考にはなると思います。
※ゲームの実性能については、FPS計測ツールがAndroid 15に対応次第掲載する予定です。
AnTuTu V10
AnTuTuスコアは、アベレージが240万点といったところでしょうか。S24 Ultraでは200万点前後だったため、数値だけで見ると約20%のパフォーマンス増加になり、順当に進化していると言えます。
しかし、S24 Ultraと比較するとスコアにややブレがある印象です。冷却なしでは217万点~261万点と、気になるスコア差が出ました。
実際に使用していて異常を感じることはないものの、最大周波数の兼ね合いでサーマルスロットリングの発生頻度が高くなったのかもしれません。


ちなみに冷却ありでは280万点弱のスコアが出ました。

Geekbench 5
シングル2,100点、マルチ8,000点弱がアベレージのようです。

S24 Ultraではシングル1,700点、マルチ6,000点程度だったため、約30%スコアが伸びています。
Geekbench 6
シングル3,100点、マルチ10,000点弱がアベレージのようです。

S24 Ultraではシングル2,300点、マルチ7,200点程度だったため、約35%スコアが伸びています。
ゲームプレイ時の体感
学園アイドルマスターを最高画質かつ60fpsで30〜40分程度プレイした直後のバッテリー温度は、S25 UltraとZ Fold6どちらも39℃強でした。高負荷なゲームでは、Z Fold6と同じプロセッサのS24 Ultraともそこまで発熱に差がないかもしれません。
ただ発熱時のパフォーマンスは、Z Fold6と比較して明確な差がみられました。Z Fold6では開始から30分程度で体感30fpsを切る場面が大幅に増加しますが、S25 Ultraではほとんどコマ落ちがなく、プレイ中は常時60fps付近を維持しているように見受けられました。
物理的な構造や解像度の差こそあるものの、パフォーマンスが向上していることは間違いなさそうです。
パフォーマンスまとめ
One UIのバージョン差があるとはいえ、全体的にレスポンスは良くなっていると感じます。
また日常で使用していても発熱はあまり気にならず、安定している印象です。最大周波数が大きく向上したことから発熱が不安要素になっていましたが、普段使いで心配する必要はなさそうです。
カメラ
静止画
以下、加工無しの作例です。すべてオートでデフォルト設定のまま撮影しています。










S24 Ultraから劇的な変化は感じないものの、やや写り方が変わったような気がします。またハードウェアが刷新された超広角は、解像感が高まり、少し明るく映るようになった印象を受けました。
望遠
望遠についてはS24 Ultraと比べるとノイズが控えめになり、より解像感が増したように思います。
- 10倍


- 30倍


- 100倍


またSシリーズ最上位に共通して言えることですが、望遠での撮影が非常に捗ります。気軽に圧縮効果や自然なボケを得られるので、お出かけが今までよりも楽しくなりました。
動画
以下S25 Ultraのサンプル動画です。いずれも1080p・60fpsで撮影しています。
エンコードの問題なのかYouTubeだと伝わりにくいのですが、S24 Ultraで気になっていたコマ落ちが軽減されました。
またスーパー手振れ補正をオンにしなくとも十分に手振れ補正が効いており、移動中でも撮影しやすいです。
そのほか超広角カメラがアップデートされたためか、全体的に明るく写るようになった印象を受けました。
カメラ総評
静止画・動画ともに、2025年のハイエンドとしては十二分な性能を備えていると感じました。
また個人的には、静止画よりも動画性能の向上が印象的です。
S24 Ultraは20万円以上出して頻繁にコマ落ちしていたので、その点がやや不満でした。
S25 Ultraでは明らかな改善がみられ、今までよりも外出時に動画を撮りたくなりました。
スピーカー
Track: Spektrem – Shine [NCS Release]
Music provided by NoCopyrightSounds.
Watch: • Spektrem – Shine …
Free Download / Stream: https://ncs.io/Shine
使用してきたGalaxyスマートフォンの中ではトップを争うレベルで音質が良いと感じました。低音域は力強く、かといって中高音を疎かにしない、非常にバランスの整ったスピーカーです。
何故かスピーカーが異常に高性能だったA53 5Gと肩を並べるか、それを超えるレベルだと思います。
ちなみに筆者の手元にあるZ Fold6よりも明らかに音質は良いです。
バッテリー持ち
Chromeでのブラウジング、YouTubeでの動画鑑賞、Xでのコンテンツ鑑賞などを主に利用し、普段使いにおけるバッテリ―持ちを100%→20%の間で調査しました。

結論としては、S24 Ultraとほぼ同じ結果となりました。
S25シリーズからCPUがオールビッグコア(高性能コアのみ)となったため、個人的にバッテリー持ちの悪化を懸念していました。
しかし前作とほぼ変わらずのバッテリー持ちを実現しているようでした。Snapdragon 8 Eliteの完成度が高いのも一因かもしれません。
余談ですが、ブラウザで同じページを常時表示し続けるような極端に低負荷な動作では、さすがにS24 Ultraのほうが駆動時間が長くなる傾向にありました。
なお通常の使い方でこのような状況は再現されないはずなので、画面ON時の駆動時間は先代モデルと同等という結論であることには変わりありません。
昨今はコンテンツがリッチ化しすぎて省電力コアだと力不足になってしまい、あまり効率的ではないのかもしれませんね。
残念ながら駆動時間が伸びることはありませんでしたが、代わりにパフォーマンスが劇的に向上しているので、筆者はむしろプラスと捉えました。
駆動時間については来年のモデルに期待です。
良いポイント
圧倒的なバランスの良さ
従来モデルから進化しているため、惜しいポイントが減り、満足度が更に向上しています。
致命的な欠点がなく、全方位に強いSシリーズ最上位モデル特有のバランスの良さは健在です。
メインで使用する携帯電話としては、引き続き一般的なユーザやマニア問わずオススメできるものとなっていると感じます。
この理由だけでも買い替える価値があると思います。
ビルドクオリティが高い
フラグシップモデルのSシリーズというだけあり、やはり本体の質感、ディスプレイの品質、ソフトウェアの完成度など、どこを取っても品質が高いです。
ソフトウェアの不具合にいたっては、開封してから今までで一度も遭遇したことがありません。個体差があるとはいえ、今作は特に品質が良いのではないかと思います。
筆者の周りでもS25 Ultraの不具合報告をあまり見かけたことがないので、安定を重視する方には非常にオススメしたい一台です。
販路の拡大と「おま国」の解消
S25シリーズではグローバルとほぼ同じタイミングに日本でも発表があり、グローバル発表から日本発売までのリードタイムがほとんどなくなりました。
国内版においてもカラーが多数用意されるようになったため、数年前と比べると選択肢がかなり増えたと感じます。
しかもソフトバンクで約10年ぶりに取り扱われました。個人的にはソフトバンク版の復活がとても嬉しいです。
購入先の選択肢が増えたことから、iPhoneと遜色ない選び方ができるようになっていると言っても過言ではありません。
今までは日本だけ好きなカラーがなかったり、使用している通信事業者での取り扱いがないといったこともよくありました。
一部公式アクセサリの種類が少ないなどといった課題が残っているとはいえ、今作では日本だけ遅い・売っていない、という問題もほとんど解消しています。
これにより、今までよりもオススメできるようになりました。
惜しいポイント
刺激や真新しさがない
安定していることの裏返しになりますが、Galaxy Sシリーズは総じて真新しさがありません。
多少の進化はしているものの、どちらかというとマイナーチェンジに近いです。しかもそれが5年ほど続いています。
おそらく今後もそのような方針でSシリーズが展開されるのではないかと思います。もし革新があったとしても、それはSシリーズとは異なるラインナップで展開されるでしょう。
コモディティ化したスマートフォンにおいて、Sシリーズは完成度の高さを極める立ち位置になったのかなあとここ数年使用して感じました。
そのため、スマートフォンに刺激を求める人にとっては不向きです。多分すぐ飽きます。
無理にS24 Ultraから乗り換える必要はない
またマイナーチェンジであることから、無理に1年落ちのモデルから買い替える必要もないと感じました。
S24 Ultraからの変更点は、サムスン公式サイトで比較しても7点しかないようです。その変更点も劇的に変わった点はあまりなく、強いて言うならば軽量化とプロセッサの変更くらいでしょうか。

また、S24シリーズには間もなくOne UI 7のアップデートが提供されます。これらにはAI関連の新機能であったり、新しいUIの提供などが含まれており、ソフトウェア面ではS25シリーズと遜色ない利用が出来るようになる見込みです。
要するに、間もなくハードウェア以外でS25シリーズの有意性はほとんどなくなってしまうわけです。
よほど最新の機種が欲しかったり、金銭的に余裕があったりする方を除き、S24 Ultraユーザーに買い替えをオススメすることはできないと感じました。
Sペンの機能が削られている
インターネットでは既に多数指摘されていますが、S25 UltraからSペンはBluetooth非対応となりました。
これによりSペンでカメラのシャッターを切る、といったエアアクション機能は利用できなくなっています。
ブレずにシャッターを切る手段として有用だったので、筆者も少し残念に思います。ギズモード曰く実際にはほとんど利用されていなかったらしいので、まあ仕方ないですね。
なお、代替としてはGalaxy Ringでのジェスチャー利用があります。当然Galaxy Ringが必須になるので、誰でも利用できるわけではないのですが…。

まとめ
Galaxy S25 Ultraは待つべきか
じゃあS25 Ultraは「次期モデルまで待つべき」なのかと言うと、必ずしもそうではないと思います。
現行のスマホを2年以上使用している一般的なユーザーには、S25 Ultraを是非オススメしたいです。
またソフトバンクで2年で返却する前提の分割購入をすれば、S24シリーズよりもお得に入手できる場合があります。

常設の割引だけでトータルの支払い総額が5万円強となり、必ず2年後に機種を変更することを考慮しても、十分に検討する価値があると思います。
ソフトバンクからお金は貰っていないので追記しておきますが、もちろんサムスン公式サイトやGalaxy Studio等で定価購入をしても損ではありません。定価で購入する価値は十分にあると思います。
総論
以上、Galaxy S25 Ultraのレビューでした。
AI関連機能は基本的にGoogle Pixelと同等であり、また実用性を含む課題点も多いため今回のレビューでは省略しました。
サムスン信者というバイアスがかかるものの、筆者はS24 Ultraから買い替えて良かったと感じています。今年も最低1年は使用する予定です。
長期利用を前提としている方には非常にオススメです。
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