韓国版Galaxy S22(SM-S901N)を入手、4G・5G・通話の利用可否を検証

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3月に香港版Galaxy S22 Ultraを入手したばかりですが、スタンダードモデルであるS22も入手しました。

こちらは韓国版なので、香港版とは対応バンドも違えば挙動も異なります。そのため今回の機種もモバイルデータ通信の検証を行いました。

なお検証に使用したSM-S901NはLG U+版ですが、同モデル型番であるSK Telecom版、KT版、サムスン直販(自給)版も同様の挙動であると考えられます。

※なお本機種は技適未確認のため、日本国内在住の方に利用を推奨するものではありません。

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SM-S901Nの対応バンド

※太字は日本のMNO・MVNOで利用できるバンド

※2G GSMは日本で運用されていないため割愛。

モデル名SM-S901N
3G UMTSB1(2100), B2(1900), B5(850), B8(900)
4G FDD LTEB1(2100), B2(1900), B3(1800), B4(AWS), B5(850), B7(2600), B8(900),B12(700), B13(700), B17(700), B18(800), B19(800), B20(800), B25(1900), B26(850), B28(700), B66(AWS-3)
4G TDD LTEB38(2600), B39(1900), B40(2300), B41(2500)
5G FDD Sub6
5G TDD Sub6N77(3700), N78(3500)
出典:Samsung 韓国

日本で利用できる4Gまでの周波数に限って言えば香港版と特に変わりはないですが、その一方で対応している5G周波数は大きく異なります。また本機種はシングルSIMとなっており、eSIMも利用できません。

運用バンドの確認

執筆時点で各通信事業者が運用している4G以降のバンドをおさらいします。

赤太字は本機種がスペック上対応しているものです。

4G/LTE700MHz帯800MHz帯900MHz帯1.5GHz帯1.7GHz帯2GHz帯2.5GHz帯3.4GHz-
3.5GHz帯
docomoB28B19/B26B21B3B1B42
auB28B18/B26B11B3B1B41B42
SoftbankB28B8B11B3B1B41B42
RakutenB18/B26B3
スクロールできます
5G/NR700MHz帯1.7GHz帯2GHz帯2.3GHz帯2.5GHz帯3.4GHz-
3.5GHz帯
3.7GHz帯4.5GHz帯28GHz帯
docomo(n28)(n1)(n78)n78n79n257
aun28(n3)(n40)n41n78n78,n77n257
Softbankn28n3n77n77n257
Rakuten(n3)n77n257
スクロールできます

※括弧は今後運用することが確定的な周波数

検証結果

本機種は基本的に大手通信事業者のAPNのみしか保存されていません。MVNOなどは手動でAPNを作成・編集する必要があります。

なお全ての通信事業者でVoLTEが自動的に有効になりました。難しい設定などは一切不要で、4G通話が利用可能です。

docomo

  • 4G通信:B1,B3,B19,B26,B28で利用可能
  • VoLTE通話:利用可能
  • 5G通信:n78で利用可能

4G通信は対応しているバンドが全て利用可能でした。B19,B26に対応しているため、エリアに制限なく利用可能です

一方で5Gはn79に対応していないため、利用できるエリアが制限されます。特に東名阪地域では多くの場所で5Gが利用できず、4G通信に落ちるでしょう。

au

  • 4G通信:B1,B3,B18,B26,B28,B41で利用可能
  • VoLTE通話:利用可能
  • 5G通信:n77,n78で利用可能

4G通信は対応しているバンドが全て利用可能でした。B18,B26に対応しているため、エリアに制限なく利用可能です

5Gはn28に対応していないため、利用できるエリアが制限されます。基本的に3.5GHz帯(20MHz幅/40MHz幅の転用)や3.7GHz帯はn78、4.0GHz帯はn77で運用されているため利用可能です。

Softbank

  • 3G通信:B1,B8で利用可能
  • 4G通信:B1,B3,B8,B41で利用可能
  • VoLTE通話:利用可能
  • 5G通信:n77で利用可能

3G通信・4G通信いずれもB1やB8に対応しているため、エリアに制限なく利用が可能です。なおB28は5Gに完全転用が進んでいるので検証していません。

5Gはn77に対応しているため、3.4GHz帯(転用)、および3.7GHz帯のエリアで利用が可能です。

n3やn28には対応していないので理論上利用できる5Gエリアは制限されますが、3.4GHz帯は積極的に5Gへ転用が進んでいるので、東名阪では比較的エリアに支障なく利用できるかもしれません。

Rakuten

  • 4G通信:B3,B18,B26で利用可能
  • VoLTE通話:利用可能
  • 5G通信:n77で利用可能
  • Rakuten Link:利用可能

4G通信は自社回線・パートナー回線共に運用バンドと合致しているため、エリアに制限なく利用可能です

VoLTE通話、およびRakuten Linkも全て利用可能であり、通話周りも問題ありません。

5G通信はn77が利用可能でした。n3が商用化されていない執筆時点では、ミリ波を除いて全国で利用可能です。

まとめ

以下検証の結果です。

docomoauSoftbankRakuten
3G
4G
5G
VoLTE
Rakuten Link

韓国版は日本で主に使用されているn77およびn78に対応しているため、5Gエリアもそれなりに利用できるようです。

4Gに関しては香港版と同様、どのSIMを挿しても特に問題なさそうです。

ちなみに筆者的には、ソフトバンク回線で使いたい場合は韓国版を、au・ドコモ回線で使いたい場合はそれぞれの国内版を購入するのがオススメです。楽天モバイルで使う場合はどちらでも良さそうですが、Sub6に加えてミリ波も利用できるau版が最適だと思います。

コメント

  1. より:

    こんにちは、突然質問で申し訳ありません。助けてください。。
    ネットで情報を調べて見つけました。
    僕は韓国版S22シムフリーを購入したですが、以前利用したラインモバイル(LINEMOではなく以前のラインモバイル)のSIMが使えないことを気づかなく、以前S7の韓国版だったですが、問題なく使えたの購入してしまいました。時代に遅れてたかまったく認識できなかったです。現在せっかく購入したスマホを使えない状態です。今のブログの内容によると、楽天モバイルは使えそうですが、申し訳ありませんが、全然内容が難しく、、楽天simを購入して使えることでしょうか。。なんもしらず、、申し訳ありませんが、教えていただけると助かります。。よろしくお願いいたします。

    • ブダステ より:

      こんにちは。
      まず前提として、当サイトは分からない方向けのサポート窓口ではありません。基本的に利用にあたっては各個人の責任において行うものとして記事を執筆しております。
      そのほか、利用できることを100%保証するものではありません。
      ただ今回の利用出来ないケースで考えられる可能性として「アクセスポイント(APN)が設定されていない」という点が考えられます。Galaxyは基本的にAPNが保存されておらず、LINEモバイルも例外ではありません。記事にも触れておりますが、各自で作成する必要があります。
      APN設定の詳細については、LINEモバイルの公式サイトをご確認ください。
      なお、それでも認識しない場合は、機内モードのオンオフや再起動をお試しください。

      • より:

        こんにちは!
        APN設定したらできました!最初はつながらなかったりしたですが、既存スマホの情報をみたりラインモバイルの情報みたりしながらやったらできました。
        本当に助かりました。とてもとてもありがとうございます。本当に恩返ししたいです!!、、
        これからのブダステ様にいいことしかないように願います。ありがとうございました!

  2. ぽぽんた より:

    コメント失礼致します。
    Galaxy S22韓国版では実際にdocomoの5Gのn78に接続できたという解釈でよろしいでしょうか。

    • ブダステ より:

      はい、ドコモのn78に接続したことを確認しています。
      ただし、確認できたのはあくまで3.7GHz帯であり、LTEからの転用である3.4GHz帯および3.5GHz帯は確認していません。

      • より:

        ありがとうございます。n78に接続できたとのことなので安心して中古を買うことができます。

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