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Galaxy M53 5G レビュー – マイナーだが価格の割に優秀、残念な点2つ

Android

ミドルクラスの市場規模が大きいインドで、比較的高性能なモデルであるGalaxy M53 5Gがリリースされました。

筆者は国内版Galaxy M23 5Gで初めてMシリーズを利用しましたが、端的に言うと動作が重く、パフォーマンスが低い点に不満を持っていました。

そこで若干の性能向上を果たしたM53 5Gを購入したのですが、本機種の使用を始めてから1週間程度経過したため、詳細なレビューをまとめます。

なお本機種(インド版)のネットワーク周りの挙動についてはこちらを参照してください。


ちなみに本機種は韓国のSK Telecomが独占して販売しているGalaxy Quantum3(SM-M536S)のベースモデルとなっています。よりセキュアとなっている点、シングルSIMとなっている点以外は基本的に共通スペックのため、Galaxy Quantum3を購入検討する場合でもある程度参考になると思います。

スペック表をチェック

モデル名SM-M536B
SIMnano+nano Dual
WiFiIEEE 802.11 a/b/g/n/ac 2.4GHz,5GHz
Bluetooth5.2
ディスプレイ6.7インチ FHD+ Super AMOLED
リフレッシュレート120Hz対応
解像度1080 x 2400
寸法164.7 x 77.0 x 7.4 mm
重量176g
端子USB Type-C
スピーカーモノラル
プロセッサMediaTek Dimensity 900
(8コア / 2.4GHz + 2.0GHz)
メモリ/ストレージ6GB/128GB
8GB/128GB
Androidバージョン12(One UI 4.1)
バッテリー容量5000mAh
リアカメラ①超広角 8MP F2.2(IMX355)
②広角 108MP F1.8(ISOCELL HM6)
③被写界深度センサー 2MP F2.4
④マクロ 2MP F2.4
インカメラ32MP F2.2(IMX616)
動画撮影4K 30fps
生体認証指紋(側面・電源ボタン兼用)/2D顔認証
防水・防塵非対応
備考MicroSD対応(SIM2と排他利用)
参考:Samsung India

サムスン公式サイトに記載のあるスペックに加えて、実機で確認した情報も記載しています。

Galaxy Aシリーズと比較して大きく異なる点は

  • カメラ:OIS(光学手ブレ補正)非対応
  • オーディオ:モノラルスピーカー
  • プロセッサ(SoC):Dimensity 900
  • 指紋認証:側面

の主に上記4点です。

Mシリーズは機能が削られている分Aシリーズよりも安価でコストパフォーマンスに優れる、という特徴があります。本機種の定価は6GB/128GBで33,000インドルピー(約54,100円)となっており、A53 5G(6GB/128GB)の定価40,000インドルピー(約65,600円)よりも7,000インドルピーほど安くなっています。ただしインドでは日常的に割引が行われるため、あまり参考にならないかもしれません。


なお筆者はまめこmobile様にてインドから取り寄せていただき、6GB/128GBモデルを51,150円で購入しました。価格は目安として参考にしてください。

インド版はリージョンロックに注意

インド版Galaxyでは、インド以外の国(SIM)で通信・通話ができないように「リージョンロック」が実施されています。

一部の国ではこれを解除せずとも利用できる場合がありますが、日本もロックの対象になっている可能性があります。日本で利用することを視野に入れるのであれば、インド国内で5分以上通話を行いリージョンロックを解除すべきです。

自身が現地で通話を行うか、リージョンロックを解除してくれる流通業者からインド版Galaxyを購入しましょう。

ベンチマーク計測結果

以下実機のベンチマークスコアです。Geekbench 5およびAnTuTu v9で計測を行いました。

AnTuTu

AnTuTuはv9.3.8で45万点程度でした。M23 5GやA52 5GのSnapdragon 750Gと比較して約5~6万点程度スコアが向上しています。ミドルクラスなので当然ですが、負荷をかけても大きい発熱はほぼありません。

ベンチマークスコアとしては微々たる差ですが、普段使いにおいてはスコア以上に性能差を感じ、ハイエンドにも劣らない快適さです。CPUのクロック周波数が全体的に高くなった点が寄与しているのかもしれません。

Geekbench

GeekbenchもSnapdragon 750Gと比べてややスコアが高くなっています。

Dimensity 900は、A53 5Gなどに搭載されているExynos 1280とCPUのアーキテクチャ・クロック周波数・コア数がほぼ同じとなっています。しかし、マルチコアのスコアは本機種のDimensity 900のほうが300~400点ほど高く、Exynos 1280よりもやや高性能と言えそうです。

One UIが120Hzで快適に動作する最低ラインがシングル700点、かつマルチ2000点程度なのかなと感じます。

インドROMの癖は強め

筆者は本機種で初めてインド向けGalaxyを使用しましたが、欧州や中華圏向けよりも全体的に癖が強いです。削除はできますがプリインアプリが多く、日本在住の日本人にはやや使いづらいと感じるでしょう。

プリインアプリ(一部)

またデフォルトではホーム画面の下部にSamsung Pay miniのショートカットが割り当てられており、設定の解除にやや手間がかかりました。端末本体の設定ではなく、Samsung Pay miniのアプリから設定をオフにする必要があるようです。

Samsung Pay miniアプリは日本語非対応なうえ、日本語での解説記事もほぼ皆無です。そのため動画のほうが分かりやすいと思うので、ショートカットをオフにする解説動画を添付しておきます。

本機種に限らず、Samsung Payなどがデフォルトで設定されているGalaxyを購入する際は参考にしてみてください。

ベンチマークスコアの割に快適

前述の通り、AnTuTuスコアの数値の割にはかなり快適です。リフレッシュレート120Hzでも目立ったコマ落ちはなく、アプリ側に問題がない限りほぼカクつきません。アプリの切り替えも大きなモタつきを感じられず、普段使いにおいてはハイエンド機種を使っている感覚に近いです。

ただハイエンド並の性能となった分、普段使いでもそれなりに本体の温もりを感じます。異常な発熱ではないですが、ハイエンド機種と同じ程度には熱を持つ体感です。

具体的には、室温25度で30分ネットサーフィン・SNS鑑賞(120Hzリフレッシュレート)を行うと、バッテリー温度は33度あたりで落ち着きました。

カメラ評価

静止画

昼間での撮影では正直M23 5Gと比べても違いが分かりません。強いて言うならばズームがより実用的になった気がします。

ただ本機種も例に漏れずメインカメラ以外微妙で、超広角(0.5倍)は解像感がありません。また歪みも少し気になります。

広角カメラ以外はおまけだと思ったほうがよさそうです。

あともう2個のカメラはあってないようなものです。使いません。

一応昼間の作例を数枚載せておきます。夜間は撮影する機会があれば後日更新します。

広角(1倍)
広角(1倍)
超広角(0.5倍)

以下2枚は逆光の厳しい条件で撮影しました。HDRが効いているのか、いずれのカメラでもよく撮れています。このあたりはソフトウェア処理が優秀で、十分実用的であると言えそうです。

広角(1倍)
超広角(0.5倍)

動画

本機種はOISがないので、スーパー手ぶれ補正をオンにしなければ、人によって画面酔いする程度にはブレます。

しかしスーパー手ぶれ補正をオンにすると動画が非常に暗くなります。若干暗い屋内や夕方以降の動画撮影は厳しいでしょう。

とはいえFHD60fpsでも大きなコマ落ちは見られないので、本体を固定したりジンバルを外付けすれば十分実用的だと思いました。

バッテリー持ち

バッテリー持ちは比較的良いほうだと思います。多少の重めのタスクをブラウザでこなしつつ、120Hzリフレッシュレート常用でも100%→20%までで8時間〜10時間程度持ちます。同条件のS21 UltraやS22 Ultraと同程度か、それ以上のバッテリー持ちという体感です。

余程酷使しない限りは1日で使い切るのが難しいレベルで、パフォーマンスと燃費のバランスが理想的です。

オーディオ関連について

本機種はモノラルスピーカーとなっており、内蔵スピーカーに関してはDolby Atmosすら対応していません。

ただ音量はそこそこ大きいため悪くないです。少なくとも2年前のAシリーズよりは音質が良いと感じました。

コストカットが極端

Galaxy Mシリーズ全般に言えるのですが、随所にコストカットが見られます。

防水非対応、モノラルスピーカーなのはMシリーズ共通なので仕方ないとして、本機種ではなんとNFCすら非対応となっています。

このご時世でNFC非対応のスマホなんてあるのかと驚きましたが、よくよく考えてみると、筆者がNFCを使う機会といえばマイナンバーカードをかざす時くらいしかありませんでした。

サブ機として使用している場合は非対応であっても特に問題はなく、個人としては許容できる範囲です。

とはいえこのあたりは人によりけりだと思います。

NFCを頻繁に使う方、例えば決済手段に使っている方は、本機種1台に絞るべきではないです。多分そんな人いないと思いますけど。

その他

充電速度

充電速度はハイエンド並です。ハイエンドGalaxyが遅いだけというのは一理ありますが、相対的にハイエンド並になっています。

よくあるUSB PD(18W)対応の急速充電器では、20%から満充電100%まではおよそ1時間半あれば可能でした。多分15Wしか出てないと思います。

SIMピンの穴が深い

SIMトレイを取り出す穴が深いです。メーカー問わずたまにあるのですが、一部のSIMピンでは届かず、SIMトレイを取り出すことができません。先端が長めのSIMピン(付属のものを含む)が必要になります。

※よくSIMやSDカードを挿し替える人でない限りは気にしなくて良いです。

バイブレーションについて

バイブは恐らくA53 5Gと同じものだと思われます。不快というほどではないですが、若干のチープさは感じます。

M23 5Gではもっと酷く、オフにしないと不快なレベルだったので、かなりマシに感じました。

残念ポイント

これまでも少々残念なポイントをいくつか挙げましたが、特に残念だと思う2点を挙げます。

この機種である必要がない

正直なところ「この機種である必要がない」、これに尽きます。

本機種はインドや東南アジア、南米の一部地域くらいしか発売されておらず、また原則オンラインでの発売のため、ケースが本当にないです。「少ない」ではなく「ない」です。

アマゾン(インド)や11番街(韓国・Quantum3用)ではそれなりに用意されていますが、それらの大半が日本配送非対応なので、手帳ケースにするかケースなしで使うことになります。

ディスプレイの品質が良くない

「サムスンなのにディスプレイの品質が良くないの?」と思いがちですが、そもそもこの機種のディスプレイはサムスン製ではない可能性が非常に高いです。というのも、近年サムスンはコスト削減の一環で、ディスプレイの製造をOLED・LCD問わず、他社に委託する傾向にあるためです。

6.7インチの120Hz Super AMOLEDディスプレイも例に漏れず、これはBOEが供給する(1,2)と過去に報道されています。M53 5GとA73 5Gのディスプレイはおそらく全く同じなので、当然A73 5Gを購入しても同様の問題が生じるでしょう。

具体的な残念ポイントは

  • 低輝度で目立つ色ムラ
  • タッチ感度が良くない
  • 輝度が低く屋外での視認性が良くない

の上記3点です。

一つ目の色ムラについてですが、ある程度の個体差はあるはずです。このような症状がない個体もあると思います。ただ筆者の個体に関しては特にハズレのような気がします。

低輝度で若干の色ムラが生じるのはOLEDの宿命とも言えますが、ここまで酷いのはなかなかないと思います…。

さらによく見ると中輝度でも分かるほどムラがあることが判明し、もはや新品とは思えない品質で非常にガッカリしています。できることなら交換したいですが、まあまず突っぱねられるでしょう。

ただ発色自体は悪くなく、その他も基本的に満足しているので、交換・修理の交渉は諦めようと思います。

100%こうなるわけではないと思いますが、ディスプレイにおいてハズレ個体が存在することは把握しておくべきかもしれません。

またタッチ感度についてですが、ガラスフィルムを装着していると時々反応しないことがあります。なお本体の設定で「タッチ感度」をオンにしてタッチ感度を向上させると、かなり改善されます。

総評

マイナーな機種ながらも、1週間使った感じでは満足度が非常に高いです。パフォーマンスも申し分なく、全体的に良くまとまっています。

ハイエンド機種が年々分厚く、かつ重くなっていく中、この機種は7.4mmと薄く、かつ176gと比較的軽い部類に収まっています。そのため大きさの割にかなり扱いやすいです。

イヤホンジャックはないものの、この薄さと軽さで5000mAhの大容量バッテリーを搭載しており、バッテリー持ちも安心です。

どうせケースなんてものは買おうと思っても選択肢なんてないですが、是非ケースなしで使ってほしい一台だと感じました。

少しでも安く、かつできるだけ高性能なGalaxyを選びたい方にはオススメです。

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