インド版Galaxy M53 5G(SM-M536B/DS)の通話・4G・5G利用可否を検証

5G
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2022年4月末にインドでリリースしたGalaxy M53 5G。

珍しいミドルハイのDimensity搭載Galaxyであり、なおかつ5Gが商用化されていないインドでの5G対応スマートフォンがどういった挙動なのか気になったので、試しに購入してみました。

今回は取り急ぎこのM53 5Gのインド版の動作を検証したので、結果をまとめます。

リージョンロックに注意

なおインド版Galaxyでは、インド以外の国(SIM)で通信・通話ができないように「リージョンロック」が実施されています。

一部の国ではこれを解除せずとも利用できる場合がありますが、日本もロックの対象になっている可能性があります。日本で利用することを視野に入れるのであれば、インド国内で5分以上通話を行いリージョンロックを解除すべきです。

自身が現地で通話を行うか、リージョンロックを解除してくれる流通業者からインド版Galaxyを購入しましょう。

バンドの確認

各通信事業者の運用バンド

まず執筆時点で各通信事業者が運用している4G以降のバンドをおさらいします。

赤太字は本機種がスペック上対応しているものです。

※実際に利用できるかどうかに関わらず、スペック上対応しているものを赤太字にしています。

4G/LTE700MHz帯800MHz帯900MHz帯1.5GHz帯1.7GHz帯2GHz帯2.5GHz帯3.4GHz-
3.5GHz帯
docomoB28B19/B26B21B3B1B42
auB28B18/B26B11B3B1B41B42
SoftbankB28B8B11B3B1B41B42
RakutenB18/B26B3
スクロールできます
5G/NR700MHz帯1.7GHz帯2GHz帯2.3GHz帯2.5GHz帯3.4GHz-
3.5GHz帯
3.7GHz帯4.5GHz帯28GHz帯
docomo(n28)(n1)(n78)n78n79n257
aun28(n3)(n40)n41n78n78,n77n257
Softbankn28n3n77n77n257
Rakuten(n3)n77n257
スクロールできます

Galaxy M53 5Gの対応バンド

続いて実機で確認した本機種の対応バンドをまとめます。

※2G GSMは日本で利用されていないので省略しています。

モデル名SM-M536B
3G UMTSB1(2100), B2(1900), B4(AWS), B5(850), B8(900)
4G FDD LTEB1(2100), B2(1900), B3(1800), B4(AWS), B5(850), B7(2600), B8(900), B12(700), B17(700), B20(800), B26(850), B28(700), B66(AWS-3)
4G TDD LTEB38(2600), B40(2300), B41(2500)
5G FDD Sub6N1(2100), N3(1800), N5(850), N7(2600), N8(900), N20(800), N28(700), N66(AWS-3)
5G TDD Sub6N38(2600), N40(2300), N41(2500), N78(3500)

検証結果

以下実機の検証結果です。

なお本機種も例に漏れず、大手通信事業者のアクセスポイント(APN)のみしか保存されていません。MVNOやサブブランドといった格安SIMを利用する場合、新規でAPNを作成する必要があります。

※一部改変しています

docomo

  • 4G通信:B1,B3,B26,B28で利用可能
  • VoLTE通話:利用可能
  • 5G通信:n78で利用可能

4Gは対応しているバンドで全て利用可能です。通話も4Gで問題なく利用可能でした。B19には対応していませんが、代わりにB26として掴むため、4Gエリアは制限なく使用できます。

ただし5Gはメインの周波数である4.5GHz帯(n79)に対応していないため、利用できるエリアが大きく制限されます。

au

  • 4G通信:B1,B3,B26,B28,B41で利用可能
  • VoLTE通話:利用可能
  • 5G通信:n78で利用可能

対応するバンドは全て利用可能なため、4Gエリアは制限なく利用できます。ステータスバーにVoLTEアイコンは表示されないですが、4Gで通話が可能です。

5Gは転用の3.5GHz帯、および3.7GHz帯(n78)で利用できました。2.5GHz帯(n41)に関しては、エリアが拡大次第検証する予定です。

ただし本機種はなぜか700MHz帯(n28)を掴めないようです。検知すらできませんでした。よって5Gに関しては利用できるエリアが制限されます。

Softbank

  • 3G通信:B1,B8で利用可能
  • 4G通信:B1,B3,B8,B28,B41で利用可能
  • VoLTE通話:利用可能
  • 5G通信:n28で利用可能

対応するバンドは全て利用可能です。通話も3Gおよび4Gで利用できます。4Gはエリアに制限なく使用できます。

海外版S22 Ultraや国内版M23 5G同様にVoLTE通話も利用可能です。

5Gに関しては700MHz帯(n28)のみ利用可能です。

3.4GHz帯や3.7GHz帯(n77)はバンドが合致していないので利用できません。また1.7GHz帯(n3)は検知こそするものの、DSSに対応していないためか掴むことができません。よって利用できる5Gのエリアは若干制限されます。

Rakuten

  • 4G通信:B3,B26で利用可能
  • VoLTE通話:利用可能
  • 5G通信:利用不可
  • Rakuten Link:利用可能

楽天モバイルでは自社回線・パートナー回線・通話いずれも問題なく利用できるようです。しかし5Gに関しては、バンドが合致していないため利用できません。

※5Gピクトが立つものの、実際に5G通信はできません。

まとめ

検証の結果を以下表にまとめます。

筆者の検証による推測にはなりますが、最大通信速度は下りが2.3Gbps(4G:1.1Gbps)、上りが218Mbps(4G:75Mbps)程度と思われます。

docomoauSoftbankRakuten
3G
4G
5G×
VoLTE
Rakuten Link

キャリアアグリゲーションは特に制限されておらず、通信速度は海外版の割にまずまずといったところです。

5Gはどの通信事業者においても一部周波数で利用できないようですが、4Gエリアに関してはどの通信事業者でもエリアに制限がありません。

一般的な利用に関しては全く支障なく利用できそうです。

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