あなたのスマホ、将来使えなくなるかも? au回線の格安SIMとauスマホの相性を解説

契約

総務省の施策により、携帯料金が全体的に安くなりつつあります。auからUQモバイル、BIGLOBEやmineoなど、格安SIM(MVNO)へ”auからスマホはそのまま“で乗り換えを検討されている方も多いのではないでしょうか。

しかし、同じauの回線を使用している格安SIMでも、スマホそのままで必ず使えるというわけではありません。しかも、今使えていたとしても今後使えなくなる可能性があります

そんな複雑な罠について、過去を振り返りながらまとめていき、今のauスマホは乗り換え先で(今後も)使えるのかを詳しく解説していこうと思います。

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2014年冬 通話は3GからVoLTEに移行開始

auは3Gの規格が少しマイナーなCDMA2000という方式であり、今後非対応機種が増加することを懸念してか、最も早期から3G非対応(4G以降のみ)の契約を推し進めました。

その契約のために、通話を4Gで行うVoLTE対応SIMの提供を開始したのが2014年12月です。

iPhoneでは6および6 Plus以降でVoLTEに対応しています。

なお、auの3G(CDMA2000)はiPhone7および7 Plusまで対応していました。

画像はKDDIより

2015年春 SIMロックの解除が可能に

各キャリアは他の通信事業者のSIMを挿しても利用できないSIMロックをかけており、かつてはドコモの一部端末を除きほとんど解除できませんでした。

総務省は2015年5月、SIMロック解除の義務化を含むガイドラインの改訂を行いました。これ以降に発売を開始した端末は、auのスマホでも一定の条件を満たせばSIMロックを解除することが可能となりました。

iPhoneでは6sおよび6s Plus以降でSIMロック解除が可能になっています。

auでは一時的に契約者本人でないと店頭(税別3,000円)でもSIMロック解除に応じてくれない時期がありましたが、2021年3月現在では中古端末含め、契約の有無問わず、店頭受付に加えてインターネットで誰でもSIMロック解除(無料)が可能※1※2になっています。

※1 SIMロック解除可能な条件についてはこちらをご覧ください。

※2 SIMロック解除はMy auのログインが必要なので、My auのIDをお持ちでない方は登録(無料)が必要です。

2017年夏 MVNOロックを廃止へ

auではUQモバイル含め、au回線を利用した格安SIM事業者(MVNO)にも3G非対応のVoLTE対応SIMを提供しています。しかし、同じ回線を利用するにもかかわらず、このMVNO向けVoLTE対応SIMだと差し替えるだけでは利用できない場合があります

従来は格安SIMに端末そのままで乗り換える場合、乗り換え先が同じau系の事業者であっても、原則SIMロック解除が必須となっていました

総務省はこの問題を解決すべくMVNOロックを禁止し、2017年8月以降に発売を開始した端末は、SIMロック解除なしでもau系MVNOを利用することができるようになりました

iPhoneでは8および8 Plus、X以降でMVNOロックがかかっていません

2022年春 au 3Gサービスが終了

前述の通り早期から3Gを停波すべく積極的に4Gへ移行していたauですが、日本では最も早い2022年3月末に3Gを停波する予定となりました。

これにより、格安SIM含むau回線を取り扱う通信事業者は、3G対応(黒)SIMの新規契約を停止しています。

停波するにあたって、VoLTE非対応の端末は利用不可となり、機種変更の必要が生じます。

KDDI、沖縄セルラーは2022年3月31日をもって、3G携帯電話向けサービス「CDMA 1X WIN」(以下 本サービス) を終了します。本サービス終了に伴い、本サービス対応機種と4Gや5Gでの高音質通話サービス「VoLTE」に非対応の機種がご利用いただけなくなります。(UQ mobileのVoLTE非対応機種もご利用いただけなくなります。)

重要 3G携帯電話向けサービス「CDMA 1X WIN」終了のご案内 | KDDI株式会社

まとめ

これらをまとめて、auで購入されたiPhoneの利用可否を表に整理します。

iPhone 5s以前iPhone 6iPhone 6s/SE/7iPhone 8以降
au 3G
VoLTE
SIMロック解除
au系MVNO
利用可否
(2022/4~)
△:SIMロック解除が必須

au系MVNOではiPhone 6s/6s Plus以降でのみ新規契約が可能です。それ以前の機種は、今使えていたとしても今後利用できなくなる可能性があります。iPhoneでいえばSIMロック解除済(またはSIMフリー)の6s/6s Plus以降の機種へ、SIMと一緒に変更する必要があります。

なおiPhone 6s/6s Plus、SE(第一世代)、7/7PlusはSIMロックを解除しないと利用できません。これらの既存ユーザーで黒い3G対応SIMを利用している場合、SIMロック解除を行いSIMを変更しないと、利用できなくなる可能性があります

※auとmineoの公式サポートでは「6〜7シリーズのiPhoneであれば黒いSIMのままVoLTEが利用できるためSIMの交換は不要」との回答ですが、新しいSIMへの交換と機種の変更をオススメします。

なお下記はauのAndroid向け対応表になります。機種の型番と発売時期を照らし合わせてみてください。

  1    2    3    4  
au 3G
VoLTE
SIMロック解除
au系MVNO
利用可否
(2022/4~)
※1
△:SIMロック解除が必須
  1. 2015年1月末以前発売のVoLTE非対応端末(型番にLの記載あり)
  2. 2014年12月~2015年4月末発売のVoLTE対応端末(型番にVの記載あり)(SCV31を除く)
  3. 2015年5月~2017年7月末発売のVoLTE対応端末(SCV31を含む)
  4. 2017年8月以降のVoLTE対応端末(5G対応端末を含む)

※1 SIMロック解除が出来ない機種のためMVNOでは利用不可(auでは引き続き利用可能)


このように非常に複雑になっていますので、auのネットワークを利用した格安SIMを利用している方・検討中の方は、是非本記事を参考にしてみてください。


2021年12月19日追記

au 3G停波に伴った具体的なKDDIの対応が同社ニュースリリースにて公開されました。

該当契約は一時的に2022年4月より休止扱いとなり、2022年6月末までに何もしなければ自動解約となるようです。

また、4G LTEにて「VoLTE非対応機種」をご利用のお客さまは、2022年4月1日に、基本料金などの月額利用料が発生せず携帯電話番号などの契約情報を一時的に保管する一時休止に自動的に移行します (以下 自動休止)。一時休止は2022年6月30日をもって終了し、携帯電話のご契約は解約されます。

引用元:KDDI株式会社 – 3G携帯電話向けサービス「CDMA 1X WIN」を22年3月31日に終了

MVNO各社の対応は不明ですが、いずれにせよ機種とSIMカードの変更をオススメします。

お使いの端末が該当するかどうか、こちらでご確認ください。

KDDI株式会社 – 3G携帯電話向けサービス「CDMA 1X WIN」を22年3月31日に終了

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