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楽天モバイルのプラチナバンド割り当てについて考えてみた

楽天モバイル

記事執筆現在、楽天モバイル(以下楽天)は1.8GHz帯以上の高い周波数のみしか所有しておらず、他社と比べて屋内のカバーが不利となっています。そんな中、楽天はサブGHz帯、つまり1GHz未満の所謂プラチナバンドと呼ばれる周波数の帯域を総務省に求めました。

しかし、これらは壁に浸透しやすく回り込みやすい非常に需要のある電波帯であり、現在サブGHz帯で携帯電話として利用できる周波数帯に空きはほとんどありません

なので楽天は「他社移動体通信事業者(以下MNO)が所有する周波数帯を再配分して、我々にプラチナバンドを分け与えてほしい」という案を提出しました。

出典:32 【資料1-3-2】楽天モバイル株式会社提出資料 (soumu.go.jp)

この意見を参考にしつつ、割り当てられる候補として挙げられる周波数帯のメリット及びデメリットを考察していきたいと思います。

※これらの候補は筆者が勝手に言っているだけなので、実際楽天にプラチナバンドは割り当てられるのか、どの周波数帯を取得することが出来るのかは記事執筆現在未定です。あくまで参考程度に留めておいていただくと幸いです。

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候補① 700MHz帯

他の用途で埋まっているかどうかはさておき、700MHz帯のB28として運用できる周波数は、まだ前半に余裕があります。この帯域を5~10MHz幅*2として運用する案が挙げられます。

案①

メリット

  • 他社MNOと揉めない
  • グローバルでは比較的利用されているバンドのため、対応している端末も多い

デメリット

  • 楽天端末でも一部対応していない機種がある
  • 特定ラジオマイク、テレビ放送、高度道路交通システム(ITS)で現在利用されている帯域のため、再編に莫大な費用と時間がかかる

最も現実的ではない案ですが、700MHz帯で運用する最大のメリットは三大キャリア(他社MNO)の帯域を奪わないという点です。しかし、最も大がかりな再編が必要だと思われるため他の案よりも整備に時間がかかると考えられます。

また再編が実現したとしても、これらの事後処理費用を今後何年も負担し続けることになるでしょう。よって、楽天の資料では700MHz帯に触れていないのだと思われます。

候補② 800MHz帯-1

現在ローミング回線として利用できるauの帯域の後半を利用する案です。

案②

○メリット

  • 割り当てが決まればすぐに運用できる
  • 既存端末の対応バンドを考慮する必要が一切ない

✕デメリット

  • auの帯域を奪うことになるのでKDDIと揉める
  • 5MHz幅*2しか確保できない

auの2022年3月末停波予定の3Gで利用している帯域を、楽天のプラチナバンドとして割り当てる形になります。

この場合、B18およびB26で運用することになるので、顧客側の機種変更は一切不要です。au端末で利用している方も引き続き問題なく利用することができるでしょう。

顧客と楽天にとっては最も合理的な案ですが、ローミングを借りている事業者の大事な帯域を奪うことになるので、揉めることは必至です。

また取得できたとしても他社の半分以下である5MHz幅*2となってしまうので、速度はあまり出ないでしょう。

候補③ 800MHz帯-2

auとドコモの隣接する各5MHz幅*2を回収し楽天のものとする、楽天が主張する案です。

案③

○メリット

  • 最大10MHz幅*2である
  • 段階的だが案②と同様すぐに運用可能

✕デメリット

  • 大手2キャリアの貴重な帯域を奪うため、取得が難しそう
  • B18では運用できない(B26は可)

auの来年停波予定である3G帯域と、docomoのFOMA(2026年3月末停波予定)で利用している帯域をそれぞれ回収し、利用する案です。もし取得できれば、2026年までは前半5MHz幅*2(案②同様)で運用し、FOMAが停波してから順次10MHz幅*2へ拡張する形になるでしょう。

この案は楽天が資料を提出する前に挙がっていた

ただしこの帯域はB18とB19を跨いでいるため、10MHz幅を区切らずに運用する場合、それぞれのバンドで吹くことはできませんそしてauや楽天の一部端末はB18しか対応しておらず、B26に対応していません。よって、対応している機種への変更が必要になる可能性があります。

また、auだけではなくdocomoの帯域までも奪うことになるうえ、これら800MHz帯は以前各社が莫大な費用を投じて再編した周波数帯でもあります。取得はかなり難しいことが予想されます。

候補④ 900MHz帯

2024年1月末に停波予定のSoftbank 3Gで利用している帯域を回収し利用する、こちらも楽天の案です。

○メリット

  • 800MHz帯よりもまだ現実的?
  • グローバル視点で見れば対応している端末が多い

✕デメリット

  • Softbankと揉める
  • 5MHz幅*2しかない
  • 一部ユーザーは機種変更が必要

Softbankが運用しているLTE B8は、規定により最大10MHz幅*2までしか運用することができません。他社MNOとは異なり、プラチナバンドを15MHz幅*2に拡張することが出来ないので、3G停波後に空くであろう帯域を楽天が奪って利用する形です。いくらLTEで連続して運用できないとはいえど、Softbankの帯域を奪うことになるためやっぱり揉めるでしょうが、まだ他の案に比べて現実的な気がします…。

ただし、800MHz帯とは異なりバンドが完全に変わってしまうため、他の案よりも機種変更を必要とするユーザーはより多くなるでしょう。また、これ以上帯域幅を拡張することはできません。

まあどんなに早くても運用開始は2024年以降になるので、もし2022年秋に割り当てられれば、それまでに対策を練ることができるでしょう。

まとめ

結局どの帯域も埋まってしまっているため、どこの帯域を割り当てられたとしても、楽天が整備して利用できるようになるまでは莫大な費用と時間がかかってしまいます

楽天はある程度の補填を用意するつもりのようですが、勝手にMNOに参入してきた新参に「おたくの帯域ちょっともらえない?」なんて言われたら、既にその周波数帯で運用している事業者はたまったものではないでしょうね。他社MNOなどがそれに同意するのかという疑問は残ります。

総務省もどのような対応を取るか、今後の動向に注目です。

Rakuten Mobile

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